同じ東大生からも優秀すぎて「宇宙人」と尊敬される、定員約100人のレア集団、東大理三の謎に包まれた実態を、教育ジャーナリスト・庄村敦子が取材。『東大理三の世界 日本一の天才集団にみた謎すぎる生態』では、普通の大学生とはまるで違う学生生活、恋愛、家庭環境、お金の話などに加え、天才すぎて凡人には理解不能な奇人変人エピソード満載。激レアな天才たちの頭の中、人物像、おいたち、卒業後の進路など徹底解剖!(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・中村直子)

東大理三に合格しても医学は3年生から…1年生が医療系サークルに集まる理由Photo: Adobe Stock

早く医療に触れたい学生に、医学系サークルも

 鉄門のサークルで運動以外の活動をするのは、踏朱(とうしゅ)会(美術部)、ピアノの会、室内楽の会、山岳部、灯誓(とうせい)会です。
 山岳部は毎月の登山以外に、夏季休暇中の山岳診療所運営の補助を行います。東大病院のシミュレーション室で行う手技練習会では、医師に必要なさまざまな手技のスキルアップを目指して、練習に励んでいます。

 2024年11月創設の鉄門灯誓会は、東大唯一の医療系サークルです。
 鉄門のサークルは基本的に理三生と医学部生限定ですが、鉄門灯誓会は、理三生、医学部生約50人に加え、他大学の医系の学生50人も所属しています。

「教養学部のうちから医学に関わりたいと思ったから」という理由で入ったのは、1年生の上甲柊(じょうこうしゅう)さん。
「少しでも医学の知識を吸収できるし、他校の医学生とのつながりもできる」という理由で入った1年生の男子もいました。
 というのも東大は独自の教養学部制度のため、本格的に医学部の講義が始まるのは3年生から、臨床実習は4年生の後半からです。
 1年次から基礎医学を勉強し、病院見学などの実習を経験できる大学も少なくないため、「すぐに医学を勉強したいので、教養学部での勉強にやる気が出ない」と漏らす学生もいます。

 灯誓会は五月祭の医学部企画で、AEDを使った心肺蘇生法体験と超音波エコー検査を担当。私も体験させてもらいましたが、上甲さんの説明は入学してまだ1カ月ほどとは思えないくらい、わかりやすかったです。

「小児の発達や教育・心理の問題に関心があるので、将来は小児科か精神科の医師になりたい。患者さんに全人的な医療を提供できる温かな医師になれるよう、人間性の涵養(かんよう)に励みたいです」と語る彼女は、きっといい医師になるでしょう。