ガチ中華の多くは中国人客を
メインの顧客にしている
従来、日本の町中華の多くは日本人がコック兼経営者だった。高級中華、一般中華は日本人と中国人の両方のコックがいるが、顧客は基本的に日本人を想定していた。
しかし、ガチ中華の場合、顧客は中国人を想定していることが多い。むろん、日本にある中華なので、「中国人向け」と限定しているわけではない。だが、顧客のほとんどは中国人なので、日本人向けの味つけに変更する必要はない。
以前、高田馬場の路地裏にある湖南料理店「湘遇TOKYO」を予約したときのこと。飲食店予約サイトで検索すると、ネットでの予約はできず、電話のみだった。
仕方なく電話をかけてみると、店員が中国語で対応した。そのとき、私は「日本人が電話してくることは想定外なのだな」と感じた。
同様のことは他の日本人の知り合いも経験しており、ガチ中華好きの日本人の間では「ガチ中華あるある」のエピソードだ。このような(日本なのに店員が中国語で電話に出る)ことは、以前ならとても考えられなかった。
ガチ中華が集積しているのは圧倒的に東京都だ。それも、東京都に中国人が非常に多いことが関係している。
約93万人の人口のうち、東京都には約30万人と全体の3分の1が住んでいる。
その人々がガチ中華の常連となっている。在日中国人の出身地で多いと言われているのは福建省、東北三省(遼寧省、黒竜江省、吉林省)だが、これらの地方料理のほか、中国発のチェーン店、高級料理店もある。
出店ラッシュの裏で
「美味しくない店」も増えた
だが、最近では様相が少し変わってきた。ガチ中華だからといって、在日中国人が皆喜んで食べに行っているかというと、必ずしもそうとは限らない。
ガチ中華が一気に増えすぎたことにより、需要より供給が上回って飽和状態となり、中国人が食べても「美味しくないお店」も増えた。







