居住している間に、金利と固定資産税、そして修繕積立金を支払ってきたわけですが、これらは居住するための「費用(居住費)」です。不動産という資産の価値は減っていないので、返済してきた借金の元本部分は「つかっていない」のです。
このような、魔法のようなことができるのは、ひとえに「希少価値が高くて、利便性が高い駅近物件」を無理のない範囲で、やや多めに借金をして買っておいたからです。
1991年に不動産価格が崩壊し始めるまでは、「マイホーム神話」というのがありました。それは実は、こうした「不動産価格の上昇」が陰の立役者だったのです。
値上がりする物件であれば、借金をしてでも買う価値があるのです。これからたぶん30年以上は、趨勢的なインフレが続くでしょうから、1991年までの「土地神話・マイホーム神話」が繰り返されます。
ですから、駅近物件は、「借金してでも買い」なのです。
「タワマン」の高層階は
資産価値としてはNG
なお、いわゆる「タワマン」の高層階は、資産価値としてはNGです。NGである理由は、次のとおりです。
理由1:相続税対策のために高額な価格が付いているだけで、資産としての実体的な価値は価格に見合わないから(また、その相続税対策も、年々廃止されていくので、価格が下落圧力を受けることは明らかだから)。
理由2:せっかく駅から近くても、上層階に上がっていくために時間がかかってしまい、時間的に駅近ではないから。
『60歳までに億り人になる思考法 なぜ富裕層は好んで借金をするのか?』(榊原正幸、PHP研究所)
これはエレベータの待ち時間がないと仮定した場合でさえ、時間がかかってしまうということです。ましてや、建物の階数が高ければ高いほど、そこに住む人数も多いので、通勤時などの「エレベータの待ち時間」は、とんでもないことになります。
理由3:「タワマン」の高層階の人気が高いのは、圧倒的に「眺望の良さ」ですが、「眺望」は、1年もすれば飽きてあまり観なくなるから。たまに遊びに来る友人・知人には自慢できるアイテムですが、自慢するために割高な資産を買うのは馬鹿げています。
理由4:湾岸エリアに建つタワマンは、津波に弱いから。
理由5:タワマンは依然として人気が高いため、雨後の竹の子のように林立しがちですが、そうなると、肝心の「希少価値」が落ちるから。







