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都心の不動産価格の高騰が止まらない。例えば、麻布十番駅まで徒歩5分の三田ガーデンヒルズは、3LDKの部屋が8億8000万円という有様である。いったい誰がこんな価格のマンションを買っているのか?その正体を追っていくと意外な購入者層と、その原資となるグレーなお金の流れが見えてきた。※本稿は、ジャーナリストの吉松こころ『強欲不動産 令和バブルの熱源に迫る』(文藝春秋)の一部を抜粋・編集したものです。
完成前から転売が繰り返され
8億円を超えた三田ガーデンヒルズ
2021年から2024年にかけて、不動産の値上がりで億単位の富を易々と得た人々にとって、三田ガーデンヒルズは格好の買い物になった。
2023年1月頃、橋本智氏は三田ガーデンの内見に行った。この橋本氏は、分譲マンションの販売でキャリアをスタートさせたが、現在は不動産投資で安定的かつ莫大な家賃収入を得る、歴30年の不動産のプロだ。超一等地のタワマンの一室を、コレクションのように買って賃貸で回しているので、私は密かに“タワマンコレクター”と呼んでいる。
「初めて三田ガーデン、通称三田ガーに行った時、82平方メートルの3LDKが、2億5800万円だったんです。東京タワーが少し見える部屋でした。けれどさすがに高いなあと思って、買うのをやめたんですわ」
この判断は間違っていた。
1年半が経過した2024年9月、同タイプの部屋は8億8000万円で売りに出ている。つまり、最初に買った人が、完成前に転売し、それを買った人がさらに転売するという流れでどんどん値がつり上がっている、ということだ。
プロの橋本氏でもここまでの値上がりは想定できなかった。







