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死が近づくほど、恐怖は強くなる――。若い世代はそう考えがちだが、高齢者は必ずしもそうではない。終活や楽観性だけでは説明しきれない、老年期特有の心の変化を考える。※本稿は、老年心理学者の佐藤眞一『お医者さんはなぜ「がんで死にたい」と言うのか?超長寿時代の老いと死を考える』(光文社)の一部を抜粋・編集したものです。
祖母はなぜ死を怖がって
いないように見えたのか
私が7歳のときのことです。5歳だった従兄弟が小児がんで死に、お葬式というものに初めて行きました。両親も含めてみんなが嘆き悲しんでいて、異様な雰囲気で……。「死ぬということは、とても怖いことだ」と、子ども心に感じました。
それからしばらくして、祖母と話しているときに、ふと不思議に思ったのです。「おばあちゃんは年をとっていて、それだけ死に近づいているはずなのに、怖がっていないみたいだ。どうしてだろう?」と。今思えばそれが、私が老年心理学の研究者になるきっかけでした。
それはともかく、あなたは死ぬのが怖いですか?
ホスピス財団のアンケート調査によれば、死ぬことが「とても怖い」と答えた人が30.9%、「ある程度怖い」が45.8%で、合わせて76.7%の人が、死ぬのが怖いという結果でした。ただし「とても怖い」は年代が上がるにつれて概ね減り、その代わりに「ある程度怖い」が増加しています。20代、30代では「とても怖い」が40%を超えているのに対して、60代では24.3%、70代では15.1%なのです。
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