当初の成長ストーリーどおりなら
少しずつ買い増ししていく

 具体的に、前出の架空のA社を例に考えてみましょう。

 実際には、こんな風に完璧な美しい成長ストーリーがわかっている銘柄に投資できることはありません。現実には、わからないことだらけで、それでも買ってみて、その後に出てくる情報を見ながら考えることになります。

 A社が本物の成長株だったとしても、株価が上昇を始めた初期にわかるのは、せいぜい下記のようなことだけです。

「成長株A、やや不確かな成長ストーリー」

(1)市場成長性
期待は高いが、日本で大ヒットしたロボットが海外で成功するか未知数。
(2)競争優位性
似たようなロボットを他社も出している。たぶん、A社が一番良い。
(3)参入障壁
おそらく、他社は同じものは作れないはず。
(4)マネタイズ力
先行投資でまだ利益は出ていない。売上が急速に伸びているので、近い将来、高い利益が出ると予想できる。

 いろいろ不安があるうちに少し投資してみて、その後、実際に思っていた成長ストーリーに近づいていけば、買い増ししていく……そんな進め方で大丈夫です。

 でも、いつの間にかストーリーが崩れてきたら、売却が必要です。ストーリーがどうなっているかわからなくても、株価が急落して20%も買い値を下回るようなことがあれば、少し売るのが無難でしょう。

成長ストーリーが崩れたら
売却を考えたい4つのサイン

 たとえば、こんな展開になったら、思い切って売ることを考えるべきです。

(1)海外で売るのは断念する可能性が高い。
(2)A社よりB社のロボットの方が良いというウワサがある。
(3)A社のロボットと似たようなものは、だれでも作れるらしい。
(4)売上はどんどん拡大しているのに、投資コストが増して、何年たっても黒字化しない。

 最初から、「成長間違いなし」とはっきりわかる成長株は、めったにありません。最初は期待と不安が両方ある状態で投資を始めたA社が、最終的に、美しい成長株だったと確信できるようになるのは、株価が何倍にも上昇した後なのです。

 初めて投資する銘柄で、成長株の4条件のうち2つくらい満たしていると確信できるものがあれば上等です。