一方、4条件のうち1つだけしか満たしていない場合は、要注意です。
たとえば、以下のような買い推奨です。
「B社は半導体製造装置メーカーである。半導体産業は成長が期待されるのでB社は買い」
B社は、作っている半導体製造装置に競争優位性があるのか、参入障壁やマネタイズ力が高いか低いか、何もわかりません。
つまり、条件(1)を満たしていると思われるだけで、条件(2)~(4)については何もわからないわけです。これでは、買いに踏み切るわけにはいきません。
市場が伸びていても
参入障壁が低ければ要注意
もう少し期待できる成長株候補を探しましょう。たとえば、こんな感じです。
「C社が始めたインターネットサービスはすごく便利で利用者が急増しているから買い」
これならOKです。「すごく便利で利用者が急増」ならば、市場成長性は高そうです。さらに、「C社が始めた」サービスであれば、現時点で有力なライバルはいないと思われます。つまり、成長株の条件(1)と条件(2)は満たしていると考えられます。こうした状況を早い段階で捉えて、すばやくC社に投資すれば、短期的な株価上昇の恩恵を得られそうです。株価が急騰する前ならば、少し買ってみたいところです。
ただし、これだけで成長株の4条件を満たしているとは確信できません。C社のサービスは、だれでも簡単にマネできるものでしょうか?もしも参入障壁が低ければ、同じサービスを始めるライバルが次々と現れるかもしれません。
人気だけでは判断できない
見るべきは「稼ぐ」力
4番目の条件「マネタイズ力」についても、見極めが必要です。
『「超」成長株の見つけ方』(窪田真之、幻冬舎)
どんなに便利で人気のサービスでも、無料で使う個人ばかりだとC社に収益が入りません。個人が使うインターネットサービスは、すごく人気でも全然「マネタイズ」できないものがたくさんあります。
一方、C社サービスの法人利用が拡大しているならば有望です。法人はきちんと利用料を払うので「マネタイズ」の地盤も大丈夫と考えられます。
日本企業の成長株候補を吟味するとき、4番目の条件、「マネタイズ」する力があるかチェックすることは大切です。日本語で言えば、「稼ぐ力」ということです。大流行しているのに利益が得られない……日本の伝統企業によくある話です。
日本企業の経営者は、良いものを作り、良いサービスを提供して、お客様に評価されることにとても熱心です。ところが、お金を儲けることが下手な経営者はたくさんいます。せっかく良いものを作っているのに安売りしてろくに稼げず、没落していく事例がたくさんあります。







