2008年に破綻したマンションディベロッパーの株価は、破綻前、PERが低くて割安に見えた時期がありました。そのため、リスクを織り込んでPERが低くなっている株は買うべきではありません。

 なお、株価水準が高いか低いかで、株価が割高か割安か判断する人がいますが、それは大間違いです。

 たとえば、「株価が5000円の会社は割高、株価が100円の会社は割安」というイメージを持つ人がいますが、そうではありません。というのも、会社の方針によって株価水準を高くすることも低くすることもできるからです。東京証券取引所は、個人投資家が買いやすいように株式分割によってなるべく株価水準を低くするように求めています。

 そのため、割高割安の判定は、あくまでもPERを基準にしてください。株価が1万円でもPERが10倍ならば割安と考えられます。株価が100円でもPERが80倍だったら割高かもしれません。

 実際には、PERだけで判断できないことが多いですが、それは株式投資の経験をたくさん積んでいく過程で、学んでいけば良いことです。これから株式投資を始める人、これまでPERを見ないで株式投資をしてきた人は、まずPERだけは見るようにしましょう。

PERが投資家の
共通言語になる理由

 PERを見るべき2番目の理由は、PERは国内の投資家だけでなく、世界中の投資家が見る共通指標であるということです。とくに欧米の投資家はPERを重視します。

 日本株は外国人投資家の売買で動くといっても過言ではないでしょう。というのも、外国人投資家が買うと上がり、売ると下がる傾向が30年以上続いているからです。そのため、外国人投資家がよく見るPERは、きちんと見ておくべきです。

 PBR(株価純資産倍率)や配当利回りなども指標としては見てOKですが、PERほどの重要性はありません。なぜならば、欧米の投資家はPBRや配当利回りをほとんど見ないからです。