午後になると頭がぼんやりして、なかなか仕事が進まない。その原因は、休憩のたびに何げなく開いているスマホかもしれません。500万ダウンロードを突破したアプリ「集中」の開発者で、『脱スマホ術』の著者・戸田大介さんに、脳を疲れさせる「スマホ休憩」の正体と、集中力を長続きさせる休憩の取り方を聞きました。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

「いつも疲れてる人」がほぼ100%持っている、残念な習慣Photo: Adobe Stock

スマホを見ている時間は「休憩」にならない

――仕事の合間に、スマホでSNSやニュースを見て気分転換する人は多いと思います。これは休憩にならないのでしょうか。

戸田大介(以下、戸田):自分自身は休憩を入れているつもりでも、頭はあまり休めていません。

 SNSやニュース、メールなどを見ると、短い時間でも次々と新しい情報が入ってきます。仕事の情報からスマホの情報へ、処理する対象が変わっただけで、脳は働き続けているのです。

 たとえば、読売広告社の調査によると、Xを見ているとき、私たちは1分間に約50投稿、本にすると約5ページ分の情報を処理しているそうです。

――ほんの数分スマホを見るだけでも、かなりの情報が入ってくるのですね。

戸田:そうなんです。休憩時間にスマホを見ていると、仕事で疲れた頭に、さらに情報を送り込むことになります。これでは、席に戻っても頭がすっきりせず、集中力も回復しにくくなります。

 また、SNSや動画は「少しだけ」と決めても、そこで切り上げるのが難しいですよね。画面をスクロールすれば、興味を引く情報が次々と出てくるからです。

 なんとか仕事に戻っても、「さっきの投稿の続きが気になる」「新しいコメントが来ているかもしれない」と意識がスマホに残り、またすぐに開きたくなってしまいます。

 つまり、休憩中にスマホを見ると、脳が休まらないだけでなく、仕事に戻るのも難しくなるのです。

「頭を使わない休憩」を先に決めておく

――では、休憩中は何をすればいいのでしょうか。

戸田:あまり頭を使わない過ごし方がおすすめです。たとえば、飲み物を取りに行く、少し歩く、軽くストレッチをする、外をぼんやり眺めるといったことです。集中力を回復させるためには、新しい情報を取り入れるのではなく、いったん情報を遮断することが大切です。

 ただし、スマホを開くことが癖になっている人は、少しでも間が空くと手持ち無沙汰に感じて、自然とスマホに手が伸びてしまいます。そこで、「休憩中に何をするか」をあらかじめ決めておくことをおすすめします。

 頭が疲れた状態で「どうやって休もうか」と考えると、人は手軽で刺激の強いスマホに流されやすくなります。休憩に入るたびに過ごし方を考えるのも、意外と面倒なものです。すると、次第に休憩そのものを取らなくなることもあります。

「飲み物を取りに行く」「席を立って、少し歩く」など、自分なりの休憩メニューを決めておくといいでしょう。ストレッチをするなら、どんな動きをするかまで決めておくと、さらに実行しやすくなります。

 疲れるまで作業を続けるよりも、1分でも2分でも、途中で休憩を入れたほうが集中力は長続きします。そのとき、スマホから離れて、新しい情報を入れない時間をつくると、その後の仕事への戻りやすさは格段に変わってきます。