【灘合格家族】「テストが全部教えてくれる」結果が出るたびに父が付箋に記した“フィードバック”の中身後列から時計回りに、父親の智幸さん、母親の寛子さん、諄弥さん、長男の稔久さん。
*本稿は、現在発売中のダイヤモンド・セレクト「中高一貫校・高校 大学合格力ランキング2027年度入試版」の「トップ校合格家族『成功の秘訣』」を転載したものです。

難関中高一貫校に合格し、この春から中学生活をスタートした家族の自宅を訪問。数々の思い出の品を拝見しながら、中学受験を決めたきっかけから勉強への取り組み方、志望校選びの葛藤まで、合格を果たすまでの道のりを聞いた。今回訪れたのは、灘に進学した佐藤諄弥さん一家。両親がそれぞれ考案して実践した「独自のサポート」とは……。(取材・文/DiamondWEEKLY編集室編集委員 小野真枝 撮影/三田一季)

父が常日頃から伝えている
自立に向けての第一歩

「18歳になったら家を出て、一人暮らしをしなさい」――父親の智幸さんは息子の諄弥さんに、常日頃からこう伝えている。親元を離れて初めて見えてくる世界があり、自分のことは自分で責任を持つことの大切さを知ってほしいからだ。

「中学受験は、諄弥が自立に向けて一歩を踏み出す最高の経験になりました」(智幸さん)

 諄弥さんが浜学園に入塾したのは、小学1年生のとき。2歳上の兄・稔久さんの塾の送り迎えについていくうちに「楽しそう、僕も行ってみたい」と言い出したのがきっかけだ。

 母親の寛子さんは、出身地である広島の中高一貫校出身。学問を深く掘り下げて授業を繰り広げる先生たちとの出会いが、人生の大きな財産になった。

「子どもたちにも、そんな知的な刺激を受けてほしいと思っていました」

 諄弥さんが低学年の頃は、寛子さんが塾の宿題を日割りにしたスケジュールを作り、学習のペースを整えていった。

 4年生になると、中学受験に向けて本格的に準備を始めるため「土曜マスターコース」から平日に授業を行う「マスターコース」へと切り替え、通塾の回数を増やす。クラスの人数もグンと増えた。

「周りを見渡したら、めちゃくちゃできる人がたくさんいた。まさに、井の中の蛙が大海に飛び出したような衝撃でした」(諄弥さん)