「やらなければ」と思っているのに、なぜか手がつかない。そんな先延ばしに悩む人は少なくない。意志が弱いからではなく、「始め方」に原因があるのかもしれない。話題の書籍『人生アップデート大全――停滞した自分を変える66の習慣』(池田貴将著)では、人生をより良く変えるための実践的な方法を多数紹介している。今回は、本書の内容をもとにライター・清家茂樹氏に寄稿いただいた。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

先延ばしがなくなる「すごい習慣」・ベスト1Photo: Adobe Stock

夏休みの宿題をやるのはいつも最終日だった

子どものころから、「締め切りギリギリ人間」だった。

夏休みの宿題は、たいてい最終日にまとめて終わらせていた。大人になったいまも、多少はましになったものの本質はそれほど変わっていない。

もちろん、レギュラーでいただいている仕事であれば1カ月以上前倒しで進める時期もある。ただ、「まだ余裕だ」と思っているうちに締め切りが近づいてしまうこともあるのだ。

じつは、この原稿もそうだ……。
この文章を読みながら担当編集は苦笑いしているにちがいない。

先延ばしがなくなる習慣ベスト1:具体的な動作をイメージできるまで、小さな行動に分ける

ライターという仕事柄、さまざまな分野の識者に取材をする。習慣化や行動心理学の専門家に話を聞く機会も多い。

いわゆる「スモールステップ」や「チャンクダウン」といった考え方も、何度も耳にしてきた。

大きな目標ではなく、小さな行動に分ける。
行動できないなら、もっと細かくする。

ただ、知識としてはとっくに知っているのに、なぜか動けないときもある。

『人生アップデート大全』では、その理由を、「動作のイメージができていないから」だと説明している。

「人間は『イメージしたものは実行できる』という特徴を持っています。
つまり、『その動作をする自分を具体的にイメージできるかどうか』がやれるかどうかの分岐点なのです。」
――『人生アップデート大全』より

「知っている」と「できる」は、やはり別の話なのだ。

「英語の勉強をする」ではなく「英単語帳を取り出す」

本書では、「英語の勉強をする」という曖昧な行動を、「英単語帳をかばんや本棚から取り出す」「15分のタイマーをセットする」「新しく覚えるところを音読する」など、小さな動作に分解して紹介している。

もちろん、「原稿を書く」も同じことだ。

パソコンを開く。Wordを立ち上げる。取材資料を読み返す。最初の一文だけ書く。

実際、いったん書きはじめると、その後は一気に仕事が進むことがほとんどだ。

だからこそ、こうして何度も思い出させてもらうことに価値があるのだろう。

「行動を曖昧に捉えていると、その行動自体がとても時間がかかるように感じてしまい、ずっと先延ばしになってしまいます。
しかし、『動作』に分解されていると、『時間がない』と思わずに『このタイミングで実行できる』と気づけるのです。」
――『人生アップデート大全』より

締め切りギリギリ人間を卒業できるかどうかはわからない。

でも、「原稿を書く」と身構えるのではなく、「まず動作をひとつはじめる」と考える。

それくらいならわたしにもできそうだ。

清家茂樹(せいけ・しげき)
編集者・ライター
1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立。ビジネス、子ども教育、プロ野球、エンタメ、マネーなどジャンルを問わず雑誌・書籍・Webメディア等の編集・執筆に携わる。