でも、言われたほうからすれば、その意図はバレバレ。要は「俺に痩せろって言いたいんだろ?」とそっぽを向きたくなる。

 小さいころのことを思い出してみてください。

 親から「あなたのためを思って言うんだけど、勉強だけはしておきなさい」「あなたに後悔してほしくないから、厳しいことを言ってるんだ」と言われて、素直に聞き入れたこと、ありましたか?「あ、これはなんかウソっぽいな」と反感を覚えたはずです。それなのに大人になった今、自分がそれをしてしまうとは、皮肉なものです。

偽善っぽく聞こえない
率直な伝え方とは?

 こういう場合は、変にひねらずに「あなたがどんどん太っていくのを見るのがイヤだから、ダイエットをしてほしい」と直球を投げたほうがいいでしょう。

 あるいは「あなたはいいかもしれないけど、あなたが健康を害すると、私が迷惑する」「あなたはいいかもしれないけど、残念ながらあなただけの体ではありません」という言い方でもいいかもしれません。

 言われたほうは「おいおい、はっきり言うなぁ?」と驚くかもしれませんが、間違いなく言いたいことは伝わります。そこまで言われてなお「いいえ、オレは、食べたいものを食べます。太るのはオレの自由です」と開き直れる人は少ないでしょう。たいていは、「わかったよ。でもさ」となるはずです。

 そうやって双方が言いたいことを言い、カードをテーブルに並べて、ようやく議論の開始です。「じゃあ、二人でダイエットしよう」とか「とりあえず、今年、人間ドックに行ってみよう」とか、実際の行動計画を立てていけるでしょう。

 小さいころに親から「あなたはいいかもしれないけど、私が耐えられないから、部屋を片づけろ」と言われたら、素直に片づけるかはわかりませんが、少なくとも「率直な親だなあ」と感心はしたはずです。