「アドバイスしたがる人」は何でこんなに迷惑なのか?「そりゃそうだ」と思える納得の理由写真はイメージです Photo:PIXTA

あなたの善意が、相手の迷惑になってはいないだろうか?過剰な干渉や支援といった「不適切な配慮」は、相手の自尊心を傷つけ、自己効力感を低下させる。なぜ配慮のつもりが逆効果になるのか。適切な配慮とは何かを、「対人認知」が専門の社会心理学者が問い直す。※本稿は、唐沢かおり『「気が利く」とはどういうことか――対人関係の心理学』(筑摩書房)の一部を抜粋・編集したものです。

「小さな親切、大きなお世話」
不適切な配慮が生まれる要因

 自分は善意から配慮ある振る舞いをしているつもりでも、結果的に、相手に負担感や不快感を与えるのであれば、それは「不適切な配慮」だといわざるをえません。

「小さな親切、大きなお世話」という言葉がありますが、親切心が不要なお世話になってしまうように、配慮する気持ちが逆効果になってしまう事例は、日常的にも結構ありそうです。

 不適切な配慮には、いくつかのパターンがありますが、日常生活での問題を考える上では、次に挙げる3つが、とりわけ重要になります。

 1つめは、相手の考えや状況を考慮せず、過剰に介入・干渉しようとすること、2つめは、相手の力量を過小評価することで、過剰な支援をおこなうこと、そして3つめは、相手の属性や能力に関する思い込みに基づき、保護の体裁を持った差別的な振る舞いをすることです。

 これらは、おせっかい、過干渉、過保護などの言葉が当てはまる行為であり、一見、相手のためを思ってなされた言動が、実は、相手にとってありがたいことではなく、かえって不快感を与えてしまうというケースなのです。