では、どうしたら相手に「自分ごと」として感じてもらえる話し方に変えられるのか。ここからは、私が日々実践している基本姿勢を紐解きながら、できるだけ具体的に説明していきます。
相手の関心を見極めて
チューニングする技術
●相手の「波形」をチューニングする――心の鎧を解くカスタマイズの極意
どれほど鋭い牙を研いでも、相手が鋼鉄の鎧を着込んでいれば、その先へは進めません。相手に「これは、自分に対して伝えようとしていることだ」と直感的に感じてもらい、扉を開けてもらう必要があります。
そこで、今日から始めてほしいのは「努力するべきこと」の見直しです。
誰に対しても同じ「完璧な説明」をしようと、努力を重ねている人は少なくないかもしれません(かつての私も、完璧でなければいけないと思い込み、苦しんでいた時期がありました)。しかし、それでは特定の層には刺さっても、他の層にはまったく響かないという現実に直面するはずです。
情報の「正しさ」だけでは、相手の心の門をくぐり抜けることはできません。「完璧な説明」の代わりに身につけたい技術が、「徹底的なカスタマイズ」です。
聴く人が「私に対して語られている」と感覚的にキャッチできる呼びかけを積極的に取り入れていくのです。それも、話を始めてまもないアイスブレイクのうちが効果的です。その後に続く話を受け入れる空気が変わるからです。
イメージとしては、無関心な相手が「こいつの話は聞いておこう」と振り向いてくれるよう、相手の心の波形をチューニングする感覚です。
目の前の相手に語りかけるため
話題は徹底的にカスタマイズ
具体的に何をしたらいいかというと、「たとえ話」のカスタマイズです。
ちょっとしたたとえ話を交えて語るときに、相手にとって身近な日常風景に置き換えて話せるかどうか。相手が「そうそう!あるある!なるほどね」と瞬時に吸収できるシーンで語れるかどうかで、心の距離はまったく変わってきます。







