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個人で目覚ましい成果を出し、上層部へのアピールもうまい社員を「優秀だから」と評価し、引き上げていないだろうか? 実は、その一見頼もしい人物こそがチームを壊す最大の原因であった。17万人の行動データが解き明かす、管理職に昇進させた途端に職場を崩壊させてしまう人の「危険な共通点」とは?(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)
※本稿は、越川慎司著『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』の一部を引用した記事です。
絶対に「出世させてはいけない人」の特徴・ベスト1
「プレイヤーとしての成果が圧倒的で、実績のアピールもうまい。彼なら管理職になってもチームをグイグイ引っ張ってくれるはずだ」
組織のリーダーを選抜する際、個人パフォーマンスの高さや自アピールのうまさを理由に抜擢する企業は少なくない。
しかし、どれほど高い成果を出していようと、「他者に仕事を丸投げし、手柄を独り占めする人」を出世させてしまうと、チームの士気は一瞬で低下する。
仕事のやり方も期待する成果もあやふやなまま他者に投げっぱなしにし、困っていてもサポートしない。
そして成果が出れば「自分のおかげだ」とアピールし、失敗すれば「あの人の能力が足りなかったからだ」と切り捨てる。
そんな人を出世させ、部下を持たせてしまうと、優秀な現場プレイヤーの離職や、「管理職になりたくない」という拒絶感情を招くことになる。
これが、絶対に出世させてはいけない人物の最大の特徴だ。
出世させるべきは、「失敗を引き受ける人」
では、どのような人を出世させるべきなのだろう。
大手企業を含む815社の人事データを分析したところ、会社から期待され、出世する人たちには共通点があった。
それは、他者の手柄を横取りするのではなく、むしろ「失敗を引き受ける」ことだ。
期待されているリーダーの89%が、部下たちの失敗を「私の指示が不十分でした」と、自分の責任として引き受けた経験があることがわかりました。これは一般リーダーにおける比率の1.6倍です。
くわえて、部下の失敗を守った経験がある上司への部下からの評価は、一般リーダーへの評価と比べて1.5倍も高いというデータも得られました。部下の失敗の責任は自分が取る。この姿勢により、チームからの信頼を得ていたのです。
(越川慎司著『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より)
「やり方は任せるが、責任は自分がとる」
そんな姿勢で他者と向き合う人が、リーダーに抜擢され、評価を得ていたのだ。
「手柄を独占しない」方が、周囲から評価される
当然、その姿勢を持つ人は、他者からの「見られ方」も変わる。
508社の「働きがい調査」では、「(自分のチームの)リーダーが成功の手柄を独占しない」と答えた人の64%が、「将来の選択肢として管理職になることを考えている」と答えました。74%の人が管理職になりたくないと考えている時代に、異例の結果です。
同じく意外だったのが、手柄を部下に譲ったリーダーの人事評価は、自己アピールがうまいリーダーたちよりも高い傾向にあることです。
(越川慎司著『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より)
「他者の手柄を独占しない」
この1点を大事にするだけで、部下から評価され、部下の「出世意欲」も高まり、そして人事からも評価される。
そんな特徴を持つ人こそ、組織を導くリーダーとして、真に引き上げるべき人材なのである。
株式会社クロスリバー 代表取締役社長
日系通信会社や外資ベンチャーなどを経て2005年にマイクロソフト米国本社へ入社。その後、日本マイクロソフトの役員としてExcelやPowerPointなどの事業責任者を務める。2017年には週休3日・複業を実践する会社、株式会社クロスリバーを設立し、800社以上の働き方改革を支援。年300回以上提供する企業向けオンライン講座の受講者満足度は平均96%、行動に移す受講者は95%以上。著書は『世界の一流は「休日」に何をしているのか』(クロスメディア・パブリッシング)や、『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など33冊、累計130万部。NHK、TBS、テレビ東京、PIVOT、NewsPicksやReHacQなどメディア出演多数。




