毎日、仕事や人間関係に追われ、目の前のことをこなしているうちに、人生は驚くほど早く過ぎていく。では、長い年月を生きた末に「いい人生だった」と思える人と、「自分には何も残らなかった」と悔やむ人は、いったい何が違うのか。世界中のさまざまな人に「人生の意味」を尋ねた書籍『人生の意味――世界のあらゆる一流に教えてもらった105の答え』(ジェームズ・ベイリー著)から、人生を後悔しないために知っておきたい、生き方のヒントを紹介する。(ダイヤモンド社書籍編集局・三浦岳)

人生最後に「何も残らなかった」と後悔する人の特徴・ワースト1Photo: Adobe Stock

サッカーの試合に「意味」はあるか?

 人生の最期に「自分には何も残らなかった」と後悔するかどうかは、才能や運、手にした成功だけで決まるわけではない。

 そもそも人生において「残るもの」とは、財産や肩書、仕事上の実績だけではない。自分なりに意味のある人生を生きたという実感もまた、最後に残るものではないだろうか。

 私たちは、どこからか「生きる目的」が与えられるのを待ちがちだ。しかし、グーグルX共同創設者のアストロ・テラーは、人生をサッカーに例え、自ら意味を創る重要性をこう語る。

 サッカーの試合そのものに本質的な意味はないが、それに意味を与えることはできる。それに、試合に何らかの意味があると信じずにただプレイしているだけでは、試合を楽しめない、と(私は思った)。
 そしてすぐこう思った。
 そうか、サッカーの試合だけじゃない、人生そのものにも意味を与えなければ、と。
 人生を楽しむためには、自分で人生に意味を与えなくてはいけない。上から与えられるのではなく、自分自身で意味を与えれば、人生は実りあるものになると気づいたんだ。――『人生の意味』より

自分で人生に意味を与える

 では、自分にとって意味のある人生を生きるために、何を大切にすればいいのか。

 一つのヒントは、目の前の出来事に囚われすぎず、ときに人生を大きな視点から眺めることだ。

 医師のマイケル・アーウィンは、宇宙のスケールと死の運命を見つめ、目先の悩みの小ささを説く。

 めまぐるしい日々を送っていると、私たちはまわりを取り巻く「宇宙の広大さ」に気づかず、「誰もが死ぬ運命にあること」を忘れがちです。
 でも、その二つのことだけをとってみても、この世での所有物や、人生の浮き沈みをめぐる悩みで心をわずらわせる必要などないことがわかります。私たちの運命に比べれば、それらは本当にささいなことなのですから。
 宇宙の歴史のなかでは、個人の人生など一瞬の瞬きにすぎません。
 私たちは二つの闇に挟まれた、ほんのわずかな時間に存在するだけです。――同書より

 仕事で失敗した。誰かに嫌われた。欲しかったものが手に入らなかった。日々のなかでは重大に思えることも、人生全体から見れば、ほんの一部分にすぎない。

 そうした目先のことだけに心を奪われているうちに、自分にとって本当に大切なものを見失ってしまうことのほうが怖い。

 人生は驚くほど短い。だからこそ、自分にとって何が大切なのかを考え、そこに時間を使う必要がある。それが、人生の最後に「自分には何も残らなかった」と後悔しないための、一つの答えなのではないだろうか。