「あと1時間だけ集中したい」「疲れて判断力が落ちてきた」――仕事をしていれば、そんな場面は誰にでもある。体力づくりには時間がかかるが、いまの状態なら数分から数十分で立て直せることもある。大切なのは、何が効くかだけでなく、どれくらい早く効くかを知ることだ。ここでは、短い運動や水分補給、休憩など、仕事中でもすぐに試せる5つの方法を『体力がすべて』から紹介する。

【数分からできる】「昔はもっと働けたのに…」疲れた頭と体を立て直す5つの方法Photo: Adobe Stock

「いま」の状態を、短時間で改善する

「体力づくり」というと、運動を続ける、睡眠を改善する、食生活を整えるといった、ある程度時間のかかる取り組みを思い浮かべるかもしれない。

 しかし実際の仕事では、「いま眠い」「あと1時間だけ集中したい」「疲れて判断力が落ちている」といった、その場で立て直したい場面も多い。体力をうまく運用するには、「いま」の状態を整えることも必要だ。

 数分から数時間でできる、その場のコンディションの立て直しに効く方法がいくつかある。ここで紹介する方法は体力そのものを一気に増やすものではないが、いま持っている体力をできるだけ仕事に使える状態へ戻したいときに、活用できるだろう。

その場のコンディションを立て直す5つの方法

 短時間のうちにできること。それは、いま感じている疲れや集中力の低下を、その場でいったん立て直すことだ。ここで扱うのは、行動してから比較的短時間で体感が変わることがある方法だ。効き方や効くまでの時間には個人差があるが、自分に合えば、その場だけでなく、その後しばらくのパフォーマンスも押し上げる可能性がある。

短い運動
 短時間でも体を動かすと、頭が切り替わりやすい。目安として、運動の直後から30分ほどは、集中力や作業効率が上がることがある。きつすぎると疲労が上回りやすいので、「すぐに仕事に戻れる強度」にとどめる。

・早歩き:10~20分(会話できる強さ)
・軽い筋力トレーニング:1~3分(あと1~2回できるところ)
・席を立って歩く:1~2分(30分ごとなど)

水分補給
 だるさや集中力の低下が出ているときは、軽い脱水が隠れていることがある。喉の渇きを待たずに、まず水、または無糖のお茶をコップ1杯、200~300ミリリットルほどゆっくり飲み、20~30分ほど様子を見る。効果があるときは、短時間で集中力の回復を感じやすい。

ストレスの立て直し
 焦りや怒りで頭がいっぱいになった直後は、判断が雑になりやすい。そんなときは、次の3手順で一度作業を止める。

・止める:心の中で「いま判断しない」と言う
・整える:4秒吸って、6~8秒かけて吐く。これを3~5回繰り返す。ポイントは、吐く時間を長めにすること
・戻す:次にやることを1つ決める

 大きな決断や結論を出すことは少し後にまわし、落ち着いてから再開する。

短い休憩(座りっぱなしを避ける)
 長く集中し続けたり、座りっぱなしでいたりするほど、反応は鈍り、ミスも増えやすい。目安として、30~60分続けたら、3~5分だけ椅子から離れ、立つ、歩く、体を伸ばすなどで区切りを入れる。短い区切りが、集中力を取り戻すきっかけになる。

環境
 環境は集中の質に影響しうる。暑さや空気のこもりを避け、室温を不快になりにくい範囲に保つ。こまめな換気だけでも、体の重さや頭の冴えが変わることがある。