強烈な豚骨臭が人気の「ラーメン山岡家」が絶好調!チェーンなのに「店ごとに味が違う」ワケPhoto:PIXTA

現在、全国に約200店舗を展開する「ラーメン山岡家」。1988年に茨城県で開業してから今年で38年目を迎え、既存店売上高が46カ月連続で前年を上回るなど絶好調だ。多様化するラーメン業界で、「全店直営」「ロードサイド出店」「24時間営業」と、独自路線を貫いてきた山岡家が、なぜ今“キャリアハイ”を迎えているのか。(A4studio 瑠璃光丸凪)

独特な“くさい”が客を惹きつける?

 山岡家のラーメンの特徴を端的に言えば、「におい」がある。スープは豚骨と水のみで丸3日間、店内でじっくり炊き上げられる。そのため店周辺は独特な豚骨臭が漂っており、慣れていないと思わず“くさい”と感じてしまう人もいるだろう。

 この“くさい”こそ、ファンが愛してやまない要素。そして、約200店舗にも拡大した今なお、クセの強さを残しているのが山岡家の魅力だと、大衆食グルメライターの刈部山本氏は語る。

「ラーメンは、ほかの料理よりも嗜好性が高い。クセが強いものでも、それを好むファンが一定数、出てきます」

「ですが店舗拡大していくとなったら、より広く大衆受けするようなクセのないメニューを提供したり、豚骨の濃度を薄める、あるいはセントラルキッチン方式で店内のにおいを抑えたりと、さまざま工夫をするケースが多い」

「山岡家の凄みは、強烈な豚骨臭をあえて貫き、中毒性のある味わいを守り続けたところにあるでしょう。ファンを生み出し続けている背景には、山岡家でしか味わえない味を、創業時から変えずに守ってきたことが大きいのでは」

 山岡家のワイルドな味わいは当初、主にラーメン好きの男性から支持を集めた。それが今では女性や家族連れも虜にしているという。

「主にロードサイドに出店しているので、クルマで誰かと連れ立って行くことが多い。家族連れも増えているのは、山岡家の味が世代を超えて広く愛されているからでは」と刈部氏は分析する。

効率を重視せず「手作り」にこだわるワケ

 山岡家の味に対するこだわりが、セントラルキッチンを持たず、全店で店内調理を徹底していることだ。

 山岡家と同じくロードサイド店中心で、全国に200店舗以上ある愛知県発祥の「丸源ラーメン」、関東中心に約150店舗ある「くるまやラーメン」では、セントラルキッチン方式が導入されているにも関わらずである。

 ライバルチェーンとは異なり、一貫して各店での「手作り」にこだわる理由は何か?