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年間約6万冊もの新刊が出版されるなか、「何を読めばいいのかわからない」と悩む人は少なくない。東大で45年続く書評サークルの編集長も務めた西岡壱誠氏がたどり着いた、シンプルかつ本質的な「本選び」の方法とは。※本稿は、株式会社カルペ・ディエム代表の西岡壱誠『東大読書』(新潮文庫)の一部を抜粋・編集したものです。
「得るものが多い本」を
どう探したらいいのか
この記事では、「選書」、つまり「どうやって本を選べばいいのか」を紹介していきたいと思います。
しかしその前に、みなさんに1つ質問です。みなさんは、どういう選書が理想的だと思いますか?
1年の間に日本で出版される本の数は、およそ6万冊だと言われています。書店に行くと、本の多さに圧倒されますよね。「こんなにたくさん本があって、いったいどの本を選べばいいんだろう?」と悩んだ経験、みなさんにもあるのではないでしょうか?
僕も昔は、「こんなに本があって、どうやって本を選べばいいのかわからない!」と嘆いていました。
いったい、どんな選書が理想的なのでしょうか。
1つの答えとして考えられるのは、「自分が得るものが多い本を選ぶ」ということですね。
誰にとっても、読んで少しでも多く自分の知識が増える本を選ぶことが望ましいと思います。また、「考える力」もつけばなおいいと思います。
しかし、「得るものが多い本」というのは人によって違いますよね。
たとえば、経済学についてよく知っている人が『経済学入門』という本を読んでも、得るものは少ないはずです。逆に、経済学についてよく知らない人からすれば『経済学入門』という本を読むことで得られる知識は多いはずです。
また、偏った読書では得るものも少ないです。
「経済学入門」にぴったりな本だったとしても、4冊も5冊も似たような内容の本を読み続けたのでは知識は増えませんよね。また、同じ内容では「これもう知ってるよ」となって、自分で考えようとしなくなってしまいます。
さらに、30年前の『経済学入門』よりも去年発売された『経済学入門』のほうが、フレッシュな知識を得ることができます。逆に、古い経済学を知りたいという場合もあるでしょう。そういう場合には30年前のもののほうが多くの知識を得られるかもしれません。
本当に得るものが多い本というのは、人によって、その時代・状況によって変わってしまうものなのです。
つまり、「自分が得るものが多い本を選ぶ」ためには、「そのときの自分に合った本」を選ばなければならないのです。
そう、理想的な選書とは、「自分に今必要な本」を選ぶことなのです。そしてそのためには、「自分には今、どんな本が必要で、どんな本を読めば知識が多く得られるのか、考える力がつくのか」を考える必要があるのです。
「なんだか難しそう」と思う人もいるかもしれませんが、大丈夫です。今から紹介する選書テクニックを身につければ、誰でも「そのときの自分に合った本」を選ぶことができます。今から紹介するテクニックで、理想的な選書をしてみましょう!







