史実を知ると見方が変わる…『風、薫る』実在モデル・大関和が内務省に「直訴」してまで訴えたこと〈風、薫る第113回〉『風、薫る』第113回より 写真提供:NHK

今日の朝ドラ見た? 日常の話題のひとつに最適な朝ドラに関する著書を2冊出版し、毎日レビューを続けて12年めの著者による「読んだらもっと朝ドラが見たくなる」「誰かと話したくなる」連載です。本日は第113回(2026年9月2日放送)「風、薫る」レビューです。(ライター 木俣 冬)

評判の悪い派出看護

 予告に出てきて多くの視聴者をざわつかせた寛太(藤原季節)と柳生(中村倫也)がこの回、再登場する。チュウ(若林時英)の店でしのぶ(木越明)が息子と蒸麺包を食べていると、店内で派出看護の悪い噂を語る男たちがいた。

 しのぶは、ずずずいっと話に割って入る。

「その〜看護婦会? について、ちょっとお話伺ってもいいかしら?」

 その頃りん(見上愛)と直美(上坂樹里)も、新手の「親和派出看護婦会」の登場に頭を悩ませていた。安価で看護を請け負っているようだ。

 様子を見にいこうと直美が考えていた矢先、しのぶが男たちの話を聞いてやってきた。どうやら評判の悪い看護婦会と恵風が混同されているようで、これじゃますます様子を見にいくしかない。

 しのぶに明を預け、りんと直美が親和派出看護婦会のある場所へ勇んで向かう。

 お留守番のしのぶに息子が「早く帰らないとおばあさま怒らない?」と心配するが、「平気よ、大事なことなんだから」と答えるしのぶ。おばあさまが怒るという言葉が気になる。婚家でなにか問題があるのかもしれない。

「親和派出看護婦会」では男が「大事なお客さんなんだよろしく頼むよ」と女性を送り出していた。

 その男は――寛太だった。

 なんで看護を?と詰め寄る直美に、「看護はいま儲かる」とぬけぬけと言う寛太。看護を単なる商売にしている寛太に、りんと直美は憤慨。

「ぼったくり」と罵るが、寛太は開き直る。

「俺のことだけ特別に啖呵切られたんじゃ報われないなあ」

 せめてうちの患者さん強引に引き抜くのやめてください、と下手に出ると、「仲良くしよう。 パンを分け合うのは教会の教えだろ」とどこまでも図々しい。