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仕事や子育てが一段落し、自分のために使える時間が増える老後。その時間をどう過ごすかは、日々の楽しみだけでなく、その後の健康にも関わってくるという。78歳を迎えた医師の鎌田 實氏は、自身の経験から、認知症やフレイルを予防するために「自由時間」の使い方が重要だと語る。では、どのような時間の過ごし方を心がければよいのだろうか。老後の余暇との向き合い方を考える。※本稿は、医師の鎌田 實『身辺整理』(明日香出版社)の一部を抜粋・編集したものです。
老後の時間をどう過ごすか
78歳の医師が考えたこと
65歳から70歳までは、資産寿命を延ばすために、働ける人は働き続ける。
資産の半分は預貯金とし、病気をしたときなどのために、いつでも使えるように準備する。残りの半分は、新NISAなどで、3%から5%の利回りが出るような、安全な投資信託のようなものを選んでおくことが大事。
同時に、65歳から、お金を上手に使い始めること。
僕は、お金を使い切るために旅行を始めました。
まずはモロッコへ。『カサブランカ』という映画が好きだったから。
イングリッド・バーグマンがいちばんきれいだったときで、ハンフリー・ボガートもかっこいい。流れている音楽も『時の過ぎゆくままに』がよかった。
この舞台だったカサブランカのリックス・カフェに行き、「迷宮都市」「南の真珠」と言われるマラケシュなどを見て歩きました。アフリカが面白くなって、何回かに分けてアフリカを南から北へ縦断しました。
この少し前に、ミッドライフ・クライシスに陥ってしまい、つらい時間を過ごしていました。心の整理をする旅にもなりました。ものすごく元気になりました。
ヘミングウェイが愛した
世界最古のレストランに
南アフリカ、ザンビア、ボツワナ、タンザニア、ケニア、エチオピア、エジプト──。アフリカが大好きになりました。人類の祖先は、アフリカにしかいなかったのに、好奇心のかたまりだった人間が、何代にもわたって出アフリカに挑戦し、世界中にホモ・サピエンスが広がっていったのです。
それらの旅を1冊の本にしました。『人間らしく ヘンテコでいい』(集英社)という本です。
この時期に大きな旅をしておいてよかったと思います。78歳になると、なかなか大きな旅に出ていくきっかけが見つかりません。行けるときに行く。これが大事だと思っています。
ヘミングウェイが愛した世界最古のレストランがマドリードにあります。ボティンという店です。わざわざそこまで行って、ヘミングウェイがよく座っていたテーブルに案内してもらい、彼が好きだった豚の丸焼きを食べました。うまかったなあ。
また、僕はスポーツカーが大好きで、日産のフェアレディZの中古に乗っていました。子育てが大変になり、スポーツカーを持っている余裕はなくなったけれど。
パジェロという四輪駆動車には15年ぐらい乗りました。新しい車は余裕がなくて買えなかったのです。







