同じ本を読み、同じ研修を受け、同じアドバイスをもらっても、ぐんぐん成長する人と、なかなか変わらない人がいる。その差は、頭のよさや知識量だけで決まるものではない。どれだけ多くを学んでも、それだけでは仕事の成果や成長にはつながらないからだ。では、学びを確実に成長へとつなげられる人は、何が違うのだろうか。『3000件の職場の悩みを解決したプロが教える リーダーのふるまい大全』の著者・本田淳也氏が、その違いを解説する。

職場で「成長する人」と「成長しない人」の決定的な違い・ベスト1Photo: Adobe Stock

同じ環境にいるのに、なぜ差がつくのか

同じ本を読んでも、同じ研修を受けても、同じアドバイスをもらっても、成長する人とそうでない人がいます。
違いは、知識の量でも、頭のよさでも、センスでもありません。

行動に移すかどうか」です。

「学んだ気」で終わっていないか

研修が終わった後、「いい話だった」「勉強になった」で満足してしまう人がいます。
本を読んで「なるほど」と思い、そのまま本棚に戻す。セミナーでメモをびっしり取って、そのノートを二度と開かない。

その瞬間の充実感は本物です。
でも、行動が変わらなければ、現実は何も変わりません。

インプットは、それ自体では成長になりません。
アウトプットして初めて、自分のものになるんです。

成長しない人の多くは、学ぶこと自体が目的になっています。
「学んだ」という事実が自己満足になり、そこで完結してしまう。

小さくても、まず動いてみる

一方、成長する人は学んだその日から、何か一つでも変えようとします。
完璧にやろうとするのではなく、できるところから動く。

「部下への伝え方を少し変えてみよう」「明日の朝礼で一言添えてみよう」「まず一人に試してみよう」
――大げさなことでなくていいんです。

小さく動くことで、知識が経験に変わります。
うまくいけば自信になり、うまくいかなければ修正点がわかる。
どちらに転んでも、動かないよりずっと前に進めます。

リーダーとして部下に伝えるなら

研修後や勉強会の後に、こう一言添えてみてください。
今日学んだことで、明日から一つだけ試してみることを決めてみて」と。

学びを行動に結びつける習慣は、一度身につくと大きな差を生みます。知識は共有できますが、行動するかどうかは本人次第。
でも、そのきっかけをつくれるのはリーダーです。

「わかった」と「やった」の間にある壁を越えられるか
――そこが、成長する人とそうでない人を分ける、大きな違いです。