「何をするにも、つい完璧を目指してしまう」。仕事も家事も人付き合いも、きちんとやろうとするほど、毎日は苦しくなっていく。完璧を求めることは、一見すると向上心の表れのようにも思える。しかし、その基準が高すぎると、かえって行動できなくなったり、本当に大切なことに使う時間まで失ったりすることがある。では、毎日を圧倒的にラクにするためには、どんな考え方を持てばいいのだろうか。『人生は気づかぬうちにすぎるから。「自分第一」で生きるための時間術』から、そのヒントを紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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「完璧主義な人」の末路
「せっかくやるなら、完璧に仕上げなければならない」
「中途半端に終わらせるくらいなら、やらないほうがいい」
「もっと頑張れるはずなのに」
そんなふうに、自分を追い込んでしまう人は少なくない。
もちろん、丁寧に取り組むことや、よりよい結果を目指すことは大切だ。
しかし、何もかもを高い基準でこなそうとすると、時間も気力も足りなくなる。
本当に優先すべきことまで手が回らず、「できなかったこと」ばかりが残ってしまう。
人生を生きやすくするために必要なのは、すべてを完璧にすることではない。
力を入れるべきことと、ほどほどで終えてよいことを分けること。
そして、「今の自分にできる範囲」で前に進むことだ。
「完璧主義」をやめる
そのヒントになるのが、次の考え方である。
完璧主義は、自慢できることではない。何でも完璧にやろうとすると、次のような大切な能力を育みにくくなるからだ。
・単純なことを簡単にすませて先に進む力
・物事に対して「これで十分」と感じる力
・本当に重要なことと、そうでないことを区別して、優先順位をつける力
だからこそ、必ずしもすべてのことを、完璧にやろうとする必要はないということを覚えておくべきだ。
ヘロンは、完璧主義をやめることのメリットは、単に物事をほどほどで終わらせて次の場所に進みやすくなるだけではなく、「物事を適当にやることは、有害なものを減らすうえでも極めて重要だ」と述べている。
たとえば、お酒やタバコなどの体に悪いものをやめようとしている人は、「少しでも量を減らそう」と考えるだけでも効果があるかもしれない。
依存症に苦しむ人にとって、完全にそれを断つことは難しい。それに比べれば、とりあえずできる範囲で取り組めばいいという発想は気持ちを楽にする。「やめなければならないのにやめられない」という状況が続くのは、よいことではない。
完璧にできないなら、少しでも改善する意味がない
――そう考えると、行動のハードルは上がってしまう。
大切なのは、100点を目指すか、0点で終わるかの二択にしないことだ。
10分だけ歩く。机の上だけ片づける。「返信が遅くなってすみません」と短く送る。
毎日できなくても、昨日より一本少なくする。
完璧ではなくても、前に進んでいるなら十分である。
「これで十分」と思える基準を、自分で持つこと。
それが、無理なく物事を続け、毎日を生きやすくしていくための考え方である。






