『風、薫る』第121回より 写真提供:NHK
今日の朝ドラ見た? 日常の話題のひとつに最適な朝ドラに関する著書を2冊出版し、毎日レビューを続けて12年めの著者による「読んだらもっと朝ドラが見たくなる」「誰かと話したくなる」連載です。本日は第121回(2026年9月14日放送)「風、薫る」レビューです。(ライター 木俣 冬)
藤田ががん治療法を発見
残り2週となった『風、薫る』だが、大きな事件も起こらず淡々としている。
アヴァンは、りん(見上愛)と直美(上坂樹里)が立ち上げた恵風看護婦会の近況を振り返る。
りんたちというか直美たちと言ったほうがいいかもしれない。派出看護は直美がはじめて、りんがあとから参加したものだから。
直美たちが派出看護に励んだため、世の中に派出看護を行う看護婦会が増えた。だが、なかにはお金儲けのためにいい加減なことをしているところもある。
直美たちは内務省の柳生(中村倫也)に取締りを要求する。「取締り」と聞くと、帝都医大病院でりんと直美がやっていた看護婦取締を思い出すが、今回の「取締り」は、その「取締」ではない。
粗雑な看護婦会のひとつは、直美と昔なじみの寛太(藤原季節)が経営している。そこで働いていたセツ(村上穂乃佳)を直美たちは引き抜くことにした。
第25週「風媒花」(演出:橋本万葉)は脚本が吉澤智子単独に戻った。
主題歌明け。りんと直美が最新の医学書を読んで勉強中。そこに藤田(坂口涼太郎)の胃がんに関する論文をみつける。
彼は、これまでになかった胃がんの治療法を発見したらしい。ああ見えて(失礼)大変優秀だったのだ。さすが帝都医大病院の外科助教授だけはある。
史実では日本ではじめての胃切除術は、1897年(明治30年)に東京大学の近藤次繁によって行われている。
ちょうどドラマも1900年頃だと思うので、この近藤氏の仕事を藤田に置き換えたのだろうと推察する。こういったフィクションによる改変で、「うちの祖先の偉業にもかかわらず、別の人がやったように誤解を招くのではないか」と思う人がいるだろうか。







