1000年以上前の唐代に、文人の韓愈(かんゆ)は中国南部の桂林の景観を「川は青緑の絹の帯をなし、山は翡翠のかんざしのよう」と歌った。現在、同地の山がちの風景が魅了するのは詩人だけではない。中国の経済企画当局者は、桂林などの観光地には成長のけん引役になる可能性があると考えている。今年発表された同国の5カ年計画には、「観光大国」を目指すと記されていた。観光業は当局にとって利点が多い。景気低迷が続き多くの国民が支出を控える中、観光は消費を促す手段となる。外国人観光客による消費は輸出とみなされるが、貿易相手国が神経をとがらせる工業製品の輸出のような政治問題にはなりにくい。深圳に住む教師のグオ・ジエフイさん(35)は最近、9歳の息子と3日間過ごすため桂林の景勝地を訪れた。ここ数年は衣類などの購入を控えているが、息子に新しい経験をさせるため年に数回旅行に行くという。