生成AIやチャット、オンライン会議など、仕事を効率化する便利なツールは次々と登場している。それなのに、「以前より仕事がラクになった気がしない」「むしろ忙しくなった」と感じる人もいるのではないだろうか。便利なツールを仕事の成果につなげられる人と、振り回されてしまう人では何が違うのか。本記事では、子どもも読めて、大人に刺さる『小学生でもできる言語化』をもとに、「生成AIに振り回される人と使いこなす人の決定的な差」について、ライターの小川晶子氏にご寄稿いただいた。(企画/ダイヤモンド社・秋岡敬子)

「AIに振り回される人」と「使いこなす人」の決定的な差Photo: Adobe Stock

テクノロジーを使いこなすはずが、振り回されている?

 オンライン会議やチャット、生成AIなどさまざまなツールを使うようになっても、なぜか生産性が上がった気がしないという人は少なくない。

 時間が短縮されたりコストが下がったりしているのだから、そのぶん余裕を手に入れ、やるべき仕事にもっと集中できていいはずだ。

 それなのに、チャットで仕事のやり取りをしているうちに午前中がつぶれ、午後にオンライン会議をしてその議事録をAIにやらせただけで一日が終わってしまう。
 そこからあわてて本来の仕事に取り組もうとするも、なぜか疲れていてやる気が出ず……。

 そんな日があったりするとガッカリする。

 よく「テクノロジーは上手に使いこなすべき」と言われる。

 ところが実際は、振り回されていることがある
 余計に忙しくなったような気がするし、集中できないのだ。

 どうすればもっと理想的な使い方ができるようになるのだろうか。

「使いこなす人」は、一体何が違うのか

 カギになるのは、「ズレを直すための言語化」である。

『小学生でもできる言語化』の中で著者の田丸雅智氏は、言語化することで「自分を伸ばす力、ズレを直す力を上げられる」と述べている。

そのつど自分と向き合って言語化していくことで上達は早くなり、違うなと感じたときにも原因や次にやるべきことを探りやすくするのでズレを直す力が上がります。

――『小学生でもできる言語化』より

「言語化」して、ズレを修正しよう

 たとえば、ツールに振り回されて調子の悪い一日だったと思う場合、なぜ調子が悪かったのかを言語化してみる。

「チャットの通知が気になって、仕事に集中できなかった」
「オンライン会議で相手の声が聞き取りにくく、必死に聞こうとして疲れた」
「議事録はあっというまにできたものの、手直しをどの程度入れるかで悩んでしまった」

 振り回される原因がわかれば、改善する方法も見えてくる

 チャットの通知をオフにして仕事に集中できる時間を作る、オンライン会議の環境を改善する・オンライン会議の割合を減らす、議事録の質についてルール化しておくなどだ。

言語化せずに感覚だけで漠然とやっていると、上達が遅れたり、なかなか壁を乗り越えられず、最悪の場合はそのままつぶれてしまったりすることにもなりかねません。

――『小学生でもできる言語化』より

 私はAIを漠然と使っているとすこぶる調子が悪かったので、どういうケースでうまくいくか、逆にうまくいかないかを言語化した。

 そして、いったん文字起こしと原稿チェックなど特定の場面のみ使うことにした。
 すると、仕事の効率が上がったことが実感できるようになり、精神的な消耗を防げた

便利なツールほど「なんとなく」で使わない

「便利だから」ということで漠然と使っているツールはないだろうか。
 もし、便利なはずなのに生産性が上がっていないと感じるなら、それはなぜか言語化してみてほしい。

 そのステップを入れるだけで、ズレを修正できるようになる。

 自分に合った理想的な使い方ができるようになり、生産性も大きく上がるに違いない。