仕事や勉強、家事など、「もっとちゃんとしなければ」と頑張りすぎて、かえって疲れてしまうことはないだろうか。毎日を少しでも楽にするには、意志を強くしたり、努力を増やしたりする必要があると思いがちだ。しかし、実はその逆かもしれない。本記事では、習慣本の超決定版『あきれるほど小さい習慣』をもとに、「人生がかなり楽になるたった1つの意外なコツ」について解説する。(構成/ダイヤモンド社・秋岡敬子)

人生がかなり楽になる「たった1つ」の意外なコツPhoto: Adobe Stock

なんで、こんなこともできないんだろう」

「今日は早く寝ようと思ったのに、また夜更かししてしまった」
「仕事から帰ったら勉強しようと思ったのに、何もできなかった」
「今週こそ運動するつもりだったのに、結局一度もやらなかった」

 そんなとき、「自分は意志が弱い」「もっとちゃんとしなきゃ」と落ち込んだことはないだろうか。

「未来の自分」を信用していた

 転職を考えて、資格の勉強を始めようとしていた友人と話したときのことだ。

「平日は疲れてるから、土日にまとめてやろうかな」

 そう言って、週末に3時間勉強する計画を立てていた。

 ところが、土曜日になると昼まで寝てしまう。
 起きてからも家事をしたり、スマホを見たりしているうちに夕方になる。
 すると、「また何もできなかった……」と落ち込む。

 そんなことを何度も繰り返していた。

 あるとき、彼は計画を変えた。

「土日の自分も、普通に疲れてるんだよね」

 そう言って、「休日に3時間」ではなく、「平日に5分だけテキストを開く」ことにしたのだ。
 すると、不思議なことに以前より勉強するようになったという。

 頑張れる自分を前提にするのをやめたら、むしろ行動しやすくなったのである。

人間はもともと「性弱」である

『あきれるほど小さい習慣』には、こんなページがある。

習慣が続かないのは、「性弱説」を考慮した行動設計ができていないからだと言えます。人間はもともと性弱な生き物です。
だからこそ、
・根性や気合に頼らない
・「いつかできるはず」という期待は捨てる
・疲れていても、熱があってもできるくらい、「最初の一歩」を小さくする

という「ベビーステップ」が必要です。
ストイックな人だけが成功するわけではありません。
むしろ、ほとんどの人は「疲れたら、すぐにゴロゴロしたい」と思うような、普通の感覚の持ち主です。
だからこそ、最初から「完璧すぎる計画」を立てて挫折するよりも、「え、これだけ?」とあきれるほど小さい習慣を準備しておくほうが、はるかに現実的です。

――『あきれるほど小さい習慣』より

「人間はもともと性弱な生き物」と考えると、少し気持ちが楽になる。

 疲れたらゴロゴロしたくなる。
 面倒なことは後回しにしたくなる。
 毎日やる気に満ちているわけでもない。

 それは、自分だけではない。

 ならば、「もっと意志を強くしよう」と自分を責めるより、そんな自分でも動けるようにしておけばいい。

 運動なら1分。
 勉強なら1ページ。
 片づけなら机の上だけ。

 最初から自分に高いハードルを課さなければ、「今日もできなかった」と自分を責める回数も減っていく。

人生を楽にするコツは「自分に期待しすぎない」

 人生がかなり楽になるたった1つの意外なコツは、「自分ならもっとできるはず」と期待しすぎないことだ。

 これは、自分を諦めることではない。
 むしろ、疲れる自分も、怠ける自分も最初から計算に入れておくということである。

「明日の自分なら頑張れる」と期待するのではなく、「明日の自分もたぶん面倒くさがる」と考えて、ハードルを小さくしておく。

 そうすれば、気合も根性もいらない。

 自分を無理やり変えようとするのではなく、今の自分でもできるようにする。
 その発想に変えるだけで、毎日はずっと楽に回り始めるのだ。