その際、ノンバーバル(編集部注/言葉を使わない非言語表現のこと。本記事では主に「表情」「姿勢」「しぐさ」を指す)でも低いステイタスに徹します。キーワードは「小さく」です。次のポイントを意識してください。

・姿勢を小さく保つ:胸を下げ、肩をすぼめ、なるべく体を小さく見せる。
・動きを最小限に:腕は体にぴったりとつけ、手を前で固く握るなど、無駄に動かさない。
・視線は下向きに:相手とあまり目を合わせず、軽くうなずくだけにとどめる。
・表情は「心配の表情」に:眉の内側(眉頭)を上げ、唇は固く閉じてプレスする。

 これらすべては、あなたを守る「見えない鎧」のようなものだと思ってください。「私はあなたより下の立場です」「反発するつもりはありません」というサインになり、相手の攻撃するエネルギーを消耗させます。

目的は「納得させること」ではなく
怒る理由をなくすこと

 言葉づかいでも、同様に低姿勢を貫きます。「ご迷惑をおかけして申し訳ございません」「こちらの説明不足で不快な思いをさせてしまい、心よりお詫び申し上げます」

 ここでのポイントは、「納得してもらおう」と思わないことです。相手の要求を受け入れることが目的ではなく、「この人にはもう怒る理由がない」と思ってもらうことが目的です。

 返金やキャンセルなど要望に応じられない場合でも、この姿勢を貫けば相手の怒りはエスカレートしません。もちろんその場でスッと納得してもらえるとは限りませんが、あなたが一貫して低いステイタスで接し続ければ、徐々に相手も冷静さを取り戻していくはずです。

 理不尽なクレームに巻き込まれても、適切に振る舞えば自分の感情を乱されることなく、安全にその場をコントロールできます。

 相手の怒りを正面から受け止めるのではなく、「ステイタスの磁石の法則」をうまく利用してみてください。