「友達と会う予定はあるのに、なぜか孤独を感じる」。そんな人は少なくない。孤独というと、ひとりで過ごす時間が長い人や、友達が少ない人が感じるものだと思いがちだ。しかし、人と会う機会が多くても、心が満たされるとは限らない。むしろ、誰と時間を過ごすかによっては、人と会うほど寂しさが募ることもある。では、人と会っているのに「孤独を感じる人」は、人間関係で何を見落としているのだろうか。『人生は気づかぬうちにすぎるから。「自分第一」で生きるための時間術』から、そのヒントを紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

人と会っているのに「孤独を感じる人」の共通点・ワースト1Photo: Adobe Stock

なぜ「人と会っても孤独」なのか?

「友達と会っているのに、なぜか寂しい」
「休日の予定は埋まっているのに、家に帰ると孤独を感じる」
そんな経験はないだろうか。

孤独を感じると、「もっと人と会ったほうがいい」「友達を増やしたほうがいい」と考えがちだ。
しかし、人と過ごす時間が多ければ、それだけで孤独がなくなるとは限らない。

むしろ、自分が本当は一緒にいたいと思っていない人との予定を増やすほど、かえって孤独を強く感じてしまうこともある。

大切なのは、会う人の「数」ではなく、その人と過ごす時間を自分がどう感じているかだ。
では、人と会っているのに「孤独を感じる人」は、人間関係で何を見落としているのだろうか。

「近づきたいか、離れたいか」という基準を使う

そのヒントになるのが、次の考え方である。

 他人や状況に時間を費やすかどうかについてのあらゆる決定を、「近づきたいか、離れたいか」という基準に基づいて行うことだ。
 次のシナリオについて考えてみよう。
 知り合いからランチに誘われた。返事をする前に、直感的に考えてみよう。その人と時間を過ごすのは、どんな感じだろうか? 近づきたいと思うだろうか? それとも離れたいと思うだろうか? 自分がどう感じているかがわかれば、正しい判断がしやすくなる。
・近づきたい=ランチに行く
・離れたい=ランチに行かない
 会社のイベントに参加するよう招待された。参加は必須ではない。たいていのことがそうであるように、参加することにはメリットとデメリットがある。直感から遠ざかってしまうので、そのリストをつくる代わりに、このイベントについて自分がどん
な気持ちを抱いているかを考えてみよう。総合的に見て、そのイベントに近づきたいだろうか、離れたいだろうか?
・近づきたい=イベントに参加する
・離れたい=イベントに参加しない
 このアプローチは、大小さまざまな意思決定の判断基準として、いつでも使える。もちろん、答えを出すためにもっと複雑な分析が必要な場合もある。それでも、このシンプルな問いが持つ大きな力を見くびらないようにしてほしい。何かを判断しなければならないときは、「近づきたいか、離れたいか」を考えよう。

――『人生は気づかぬうちにすぎるから。「自分第一」で生きるための時間術』より

人と会っているのに孤独を感じるとき、足りないのは「人と会う予定」ではないのかもしれない。
誘われたから参加する。ひとりでいるのが不安だから誰かと会う。せっかく誘ってもらったから断らない。

そうして予定を埋めていても、自分が本当に一緒にいたい人との時間でなければ、心は満たされにくい。
だからこそ、人から誘われたときには、一度「この人に近づきたいか、離れたいか」と自分に問いかけてみたい。

「近づきたい」と思える人との時間を大切にする。
一方で、「離れたい」と感じる相手とは、無理に付き合い続けない。

孤独を埋めるために、たくさんの人と会う必要はない。
大切なのは、自分が心から一緒にいたいと思える人との時間を増やすことだ。