最後に、そもそものコンセプトや演出の見直しは検討すべきだろう。現状の施設は、あまりにも独自性に乏しいのではないか。バギーやジップラインなどのアスレチック系アトラクションは、ハッキリ言って他の施設にもある。恐竜を推すなら、もっと世界観を突き詰めるべきだ。

 選択肢として、映画やアニメ・マンガなど有力IPとの連携も考えられる。USJではハリウッド映画に限定しない多様なコンテンツを取り入れたことで、幅広い客層から人気が出た。ジャングリアにおいてもその原則は成り立つのではないだろうか。

 南国の自然や恐竜という現在のテーマを生かすにも、親和性が高そうな人気キャラクターは探せばありそうなものだ。有力IPを活用することで、アトラクションやグッズを求める人が増える可能性はある。

 また、コンセプトの見直しのひとつとして、敷地内もしくは隣接地にホテルを開業するのはどうだろうか。東京ディズニーランドホテル、東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ、長崎のハウステンボスのホテルヨーロッパなど、人気パークには世界観を共にするホテルがある。

 ホテルがすぐ近くにあれば、夜のライトアップイベントや、昼の暑さを避けたい人を集客することもできる。濡れる前提のショーにも参加しやすくなる。大胆な大型投資となるが、敷地は約120ヘクタールもあり、半分は未開発・拡張余地として残されている。

 ジャングリアは運営の親会社が、約173億円の最終赤字だと報じられた。年間来場者実績は延べ100万人で、目標の150万人を大きく下回った。資金ショートを防ぐために政府系金融機関からつなぎ融資を受けて、延命措置を図る方針だと報じられている。

 筆者のジャングリア初訪問は正直、とても苦い思い出になった。ふらっとチケットには、かなり不満だ。一方で、レストランの食事の質やスタッフのホスピタリティには満足できた。

 今回、筆者が挙げた改善策はあくまでも現時点、いち個人の感想にすぎない。これだけ悪評が広まっている現状、もはや小手先の改善だけでは、どうしようもないかもしれない。

 遠方から訪れた客の声に真摯に向き合い、課題をひとつずつ解消し、ブランド価値を地道に高めていってほしい。公的融資も活用するからには、日本が世界に誇る沖縄の、観光や経済発展にきちんと寄与してほしいと願うばかりである。