最大のイベントとなる大運動会はデッキに800人以上が集結し、玉入れ、ムカデ競走、綱引きなどが行われる。何が悲しくて「年寄りの運動会」を見なければならないのかと思うが、みんな一致団結していて楽しそうだ。
だから私は、老人ホームとはピースボートのようなものだと思い込んでいたのだ。
社交ダンスのサークルでは、数少ない男性参加者の奪い合いとなり、その愛憎劇が見ものだった。私も「聖書を読む会」で知り合った、孫のいる上品なご婦人と恋に落ちた。胸がドキドキした。70歳にもなってときめくとは思わなかった。
3カ月の航海で知り合った老人同士が、結婚したこともある。75歳の男性と70歳の女性が恋に落ちて、ささやかな結婚式を挙げた。
ピースボートもお年寄りだらけだったが、ほとんどの人は自分の足で歩いていた。ところがここはどうだ。手押し車、車椅子、ストレッチャー。老人と病人しかいない現実の老人ホームでは、「やすらぎの郷」のようなドラマは期待できそうにない。私はどこへ行けばよいのか。
入れるはずもないのに、「特養」こと公営の特別養護老人ホームにも見学に行ってみた。特養といってもピンキリなのだろうが、私が見た施設では3人が1部屋に寝かされていて、コロナ禍だというのにゴホゴホと咳き込んでいた。一時入居金ゼロで月7~8万円で暮らせるというが、ただ死を待てと言われているようで、私には無理だと思った。
三井不動産の超高級老人ホームなら
「やすらぎの郷」になり得る?
紺碧の海を背景にそびえ立つタワーマンション。三井不動産グループが、千葉の鴨川に超高級老人ホームを建設していることを、新聞広告で知る。
「この海だ!」
どこまでも続く青い海と広い空。こんな景色を私は求めていたのだ。紙面を広げ、スマホで写真を撮る。
亀田メディカルセンターとの医療連携
生涯の安心を支えるシニアレジデンス
海と緑に抱かれる
暮らしやすさで満たされた鴨川
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