悩む黒人男性と面談する日本人女性スタッフ写真はイメージです Photo:PIXTA

日本で働き、税金や社会保険料も納めてきたガーナ人男性が、重い腎臓病によって働けなくなった。治療のため日本に滞在することは認められたものの、生活費を得るために働くことはできず、生活保護の申請も却下された。男性が「いきるけんり」を求めて起こした裁判で、裁判所はどのような判断を下したのか。※本稿は、弁護士の金塚彩乃『日本の法に「自由」はあるか?フランス弁護士による現場からの問い』(講談社)の一部を抜粋・編集したものです。

「週3回透析しなければ死ぬ」
ガーナ人男性が訴えた「いきるけんり」

《わたしは、にほんにきて、がんばって、しごとをしていました。

 でも、びょうきになり、はたらくことができなくなりました。

 わたしは、にんげんです。ろぼっとではありません。

 にほんでは、たくさんのがいこくじんがはたらいています。そのひとたちも、にんげんです。ろぼっとではありません。

 にんげんだから、びょうきにもなります、けがもします、はたらけなくなることもあります。

 はたらけなくなったら、ろぼっとだったらすてられるでしょう。でも、にんげんもすてられるのでしょうか。

 わたしたちはにんげんです。だから、びょうきになったり、けがをしたりして、はたらけなくなったら、せいかつほごをみとめてください。

 ガーナには、とうせきができる、びょういんが、ほとんどありません。

 わたしは、ふつかにいっかいの、とうせきを、さんかい、れんぞくで、できないとしんでしまいます。

 わたしはいきたいです。いきるけんりをみとめてください。

 いずれは、じぶんで、はたらいて、せいかつひを、かせぎたいです。でも、それまでのあいだ、せいかつほごをみとめてください。おねがいします。》