写真はイメージです Photo:PIXTA
「自分は何が好きだったんだろう」――仕事や家族を優先するうちに、そんなふうに感じることはないだろうか。年齢を重ねるほど、「役に立つか」「もったいなくないか」と考えて、純粋に楽しむことを後回しにしがちだ。50代からの人生をもっと自分らしく楽しむには、忘れていた「好き」をどう取り戻せばいいのか。臨床心理士の中島美鈴氏が、身近な写真や思い出から「好き」を見つける方法を解説する。※本稿は、臨床心理士の中島美鈴『しんどい「中年の危機」から抜け出す本』(青春新書インテリジェンス)の一部を抜粋・編集したものです。
「こうじゃなかった」があっても
無理に前向きにならなくていい
50代になると、誰にでも「思い描いていた人生と違う……」と感じる瞬間があります。
「イメージしていたほど昇進できなかった」
「ここまで転職を繰り返すキャリアになるとは……」
「仕事はうまくいっているけど、忙しすぎる」
「恋愛はしてきたけど、結婚しなかった。このまま最後まで独りかな」
「離婚する予定はなかった」
「若いころの夢、追いかけ続けられなかったな」
「一人暮らしを楽しむはずが、親の介護で地元に戻ることになってしまった」
人それぞれに、さまざまな「こうじゃなかった」があると思います。
ミドルエイジに差しかかったとき、多くの人が直面する問題はすべて現実に即しています。認知の歪みなら修正できますが、現実はそう簡単には変わりません。
だからこそ、多くの同世代が中年の危機のモヤモヤを抱えるのです。
でも、たとえば「もう若くない」という事実にとらわれすぎていて、今できることが見えなくなっていませんか?
ネガティブな思考から距離をとり、第三者の視点から自分を眺めてみましょう。「ああ、私、『もう若くない』って思っちゃっているな」と観察すれば、今できることが見えてきます。
つらい感情も、そのまま認めてあげましょう。
「子どもが自立して、さびしい」「昇進できなくて、悔しい」などと感じるのは、当たり前のこと。無理にポジティブになろうとしなくていいんです。さびしいものはさびしいし、悔しいものは悔しい。それを否定せず、「そうだよね、つらいよね」と受け止める。不思議と心が軽くなります。







