会社を離れても生きていける力を蓄えておく
――今の伊庭さんが30代、40代の自分に一つ伝えるとしたら、何を伝えますか。
伊庭:「一人でも戦える力をつけておこう」と言いますね。これは、会社を辞めたほうがいいということではありません。会社だけに頼らず、どこにいても自分の力で仕事ができるようにしておく、ということです。
――自分でやっていけるという感覚が、会社との向き合い方にも関わってくるんですね。
伊庭:日本では雇用が比較的守られているので、知らず知らずのうちに会社への依存が強くなることがあります。そうすると、上司に嫌われたら仕事がしにくい、評価を下げられたくないと考えて、言うべきことまで言えなくなってしまうんです。
自分の足で立てる準備が、後悔を減らす
――「一人でも戦える力」は、具体的にどう身につけていけばいいのでしょうか。
伊庭:まずは、「もし今の会社を離れても、何とかやっていける」と感じられる状態を目指すことですね。100%の自信がなくても構いません。専門性を高めたり、仕事を通じて信用を積み重ねたりしながら、社外でも通用する力を少しずつ蓄えていきます。
――できることから備えておけばいいんですね。
伊庭:そうですね。先のことは誰にも分かりませんから、何かあったときに備えて、今から準備しておくことが大切です。これもリスクマネジメントの一つです。
――これからの働き方や生き方を考えている人には、どんなことを意識してほしいですか。
伊庭:仕事では立場や周囲との関係も大切ですが、それだけで自分の選択を決めないことです。
『仕事・人間関係で損する人、得する人』では、仕事で迷ったときの考え方や、人との関わり方を少し変えるヒントをまとめています。
あとで振り返ったときに「あのとき、こうしておけばよかった」とならないよう、自分で納得できる選択を重ねていきたいですね。








