たとえば、漢語と大和言葉がコミュニケーションや人間関係に及ぼす影響について考えてみましょう。
漢語は事実を伝えるには適していますが、ストレートすぎて失礼に思われたり、場合によっては相手に不快な印象を与えたりする可能性があります。また、公的な場面で使われる言葉なので感情が伝わりにくく、事務的で冷たい印象を与えがちです。
一方、大和言葉は漢語より柔らかく優しい響きを持っているので、微妙な感情がさりげなく伝わり、相手に好印象を与えます。人間関係に敏感な日本社会では、事実よりも「相手を傷つけないこと」「失礼だと思われないこと」が大事にされるので、漢語より大和言葉のほうがプラスに働くシーンがたくさんあります。
特にビジネスの場では漢語が多く使われていますが、ときには大和言葉を使うと、こちらの配慮や誠意が届きやすくなります。たとえば「感謝いたします」と言うより「ありがとうございます」のほうが、感謝の気持ちがよく伝わります。
もちろん改まった場では漢語のかしこまった挨拶は大切ですが、場合によっては「感謝いたします。本当にありがとうございました」「謝罪いたします。本当に申し訳ございませんでした」などと大和言葉を重ねたほうが効果的なこともあります。
日常生活でも、大和言葉を自然に使えるようになると相手に上品な印象を与えることができるだけでなく、言い出しにくいことを上手に伝えたいときにも役立ちます。
たとえば相手の申し出を断りたいとき、何でも「すみません」で片付けず、「荷が勝ちます」「お気持ちだけいただきます」といった言葉を使い分けてみましょう。ひと言添えるだけで真心が通じ、場が和むことでしょう。
『小春日和』はどの季節を
表す言葉か知っています?
●ここで問題です。次の大和言葉の意味として、正しいものを選びましょう。
Q6 小春日和
1:春の穏やかな晴天
2:初冬の暖かい晴天
Q7 うらうら
1:春の日差しがのどかなさま
2:夏の陽炎がゆらめくさま
Q8 風光る
1:春の明るい光の中を風が吹きわたるさま
2:初夏に吹く若葉の香りを含む風
Q9 涙雨
1:ほんの少し降る雨
2:なかなかやまない雨
Q10 空の鏡
1:鏡のように空を映す秋の湖
2:鏡のように澄んだ秋の名月
Q11 風花
1:晴天に花びらが舞うようにちらつく雪
2:春一番に吹かれて舞い散る桜の花びら
Q12 野分
1:春の訪れを告げる東風
2:秋に吹く暴風や台風
Q13 山眠る
1:夜の山の静まりかえった様子
2:冬の山の静まりかえった様子







