写真はイメージです Photo:PIXTA
死亡事故の真相を伝えるため、テレビの現場で使われたのは、ありあわせの模型ではなく、筆者が3週間かけて自作した大型トレーラーだった。通常勤務を続けながら睡眠3時間で完成させたのは、事故で息子を失った両親の姿が頭から離れなかったからだ。なぜ、そこまで精巧な模型が必要だったのか。完成した模型は、やがて裁判でも使われることになる。※本稿は、松井康真『私とプラモデルの半世紀』(中央公論新社)の一部を抜粋・編集したものです。
事故検証に模型を使った
交通事故鑑定人の現場
2001年当時、私が担当していた報道番組「スーパーJチャンネル」には木曜日に「ナゼダス調査隊」というコーナーがあり、その中に「交通事故鑑定人」という長寿企画がありました。
通常、交通事故では警察による事故捜査が行われます。しかし事故によって親族が命を落とされたり、大きな障害を負うことになった方の中には、警察による事故捜査に納得できない方も多数いらっしゃいます。そういった方々が再調査を依頼するのが、民間の交通事故鑑定人です。
その中でも「気骨の鑑定人」として知られていたのが、駒沢幹也先生でした。当時すでに80歳を超えるご高齢で鑑定の仕事は基本的に引退していましたが、現役の頃は警察のずさんな事故調査を100件以上覆した実績を持ち、引退した後もあまりにも目に余るケースでは自ら鑑定なさっていました。
「ナゼダス調査隊」でも2年以上にわたって駒沢先生に密着取材をしており、様々な事故を検証してきました。







