「被害を防ぐため」の
手続きにも落とし穴

――補償以外には、どんな連絡が考えられますか。

 二つ目は、別の企業や銀行などを名乗って「あなたの免許証が悪用されています。こちらから本人確認をしてください」と求めるメールやメッセージなどです。

 心配していたことが現実になった、と感じさせる内容ですね。そこから、相手が用意した偽サイトなどへ誘導して、情報を盗み取ろうとすることが考えられます。

 漏えい元の企業からの連絡だけ、注意していればよいわけではありません。「漏れた免許証が別のサービスで使われている」という説明をされる可能性もあるからです。タイムズという名前が出てこない連絡も、警戒の対象になります。

――「本人確認をしてください」というのは、普段の正規サービスでもよく聞く言葉です。

 詐欺では、本物らしい案内が送られてきます。「本人確認をしてください」という言葉も、詐欺のメールやメッセージでよく使われます。見慣れた言葉だから安全だとか、企業名が載っているから安心だとか、そういう判断はしないほうがいいです。

「免許証が悪用された」と相手が言っていても、安易に手続きを進めないことが大事です。

 確認が必要だと思ったときほど、送られてきたURLにはアクセスせず、公式の窓口を自分から探す。この順序を崩さないようにしてほしいですね。

――三つ目は、どのような手口でしょうか。

 アカウントの保護を口実にするものです。「情報漏えいがあったため、アカウントを守るためにロックしています。解除するには、こちらのサイトで登録してください」といった連絡が考えられます。

「お金を支払ってください」と言われれば警戒する人も、「アカウントの設定を直してください」と言われると、必要な作業のように受け止めてしまうかもしれません。

 こうした連絡でも、相手が示した解除手順から進むのではなく、普段使っている公式アプリなどで実際の状況を確認することが基本になります。