あ「羽田エアポートガーデン」のバスターミナル Photo by Hiroki Maebayashi

なぜ、「羽田イノベーションシティ」も「羽田エアポートガーデン」も集客できていないのか。そもそも、羽田周辺の再開発施設に対して、利用者が本当に求めるものは何だろうか?安易に派手で話題を集める施設をつくった結果、見落としていることがある。このままでは韓国・仁川や台湾・桃園などライバル空港との競争で負けかねない。【前後編の後編】(ライター 前林広樹)

「人がいなくてガラガラ」は本当か?
羽田エアポートガーデンを歩いてみた

 前編記事『そりゃ人が来ないわ…約540億円を投じた「羽田イノベーションシティ」の決定的な弱点』に続いて、住友不動産による「羽田エアポートガーデン」を訪れた。

 こちらも、客はまばらだ。建物内には空きテナントやリニューアル中の看板ばかりが目立つ。空港直結の施設としてはかなり閑散とした印象を受けた。

 さらにまた不思議だったのが、バスだ。1階のバスターミナルには案内カウンターが設置され、7番まで設けられた立派な施設だが、発着はわずか。案内板を見ると、今はまだ14時台なのに「22時台」のバスの案内が出されていた。

 実は、羽田エアポートガーデンは2020年4月に開業を予定し、将来的に1日約800便ものバスが発着する計画だった。しかしコロナ禍で開業延期、バスの運行本数も大幅に縮小。現在は、前述した羽田イノベーションシティからのシャトル便を除けば、季節運行や運休中、観光バスを含めても1日30便程度の発着しかない。

 コロナ禍に翻弄されたとはいえ、なぜこれほど計画倒れになっているのか?

あ建物内には空きテナントやリニューアル中の看板ばかりが目立つ Photo by Hiroki Maebayashi