本記事では、『ありのままの自分で、内定につながる 脇役さんの就活攻略書』の特別企画として、「学生時代に力を入れたことは?」に対する目立つ経験がない学生のための答え方を紹介します。

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面接官が「学生時代に力を入れたこと」で見ていること

留学もリーダー経験もない。そんな自分には話せることがない、と思っていないでしょうか。

ただ、この質問で面接官が見ているのは、成果の大きさではありません。知りたいのは「この学生は何に気持ちを向ける人なのか」です。

何に力を入れてきたかが分かれば、自社の仕事と相性がいいかも見えてきます。たとえば読書に打ち込んできた人なら、一人で黙々と進める仕事に向いていそうだ、という具合です。

つまり、すごい経験がないこと自体は不利ではない。問題は、話の選び方のほうにあります。

「バイトリーダーとして売上を伸ばしました」が埋もれる理由

目立つ経験がない学生ほど、こんな答えを用意しがちです。

「アルバイト先でリーダーを務め、売上を10%伸ばしました。」

面接官からすると、「今日だけで何人目だろう」と感じる答えです。バイトやサークルの話は、どうしても他の就活生とかぶります。

もう1つの落とし穴は、深掘りに耐えられないこと。バイトやサークルは、楽しいからやっている、お金のためにやっているという人が大半で、実はそこまで思い入れがありません。

思い入れのない話は、「なぜそうしたの?」と聞かれた瞬間に詰まります。ましてや盛ったリーダー経験なら、なおさらです。

目立つ経験がない学生は「日常の習慣」を話す

では、何を話せばいいのか。おすすめは、日常の中で自分が人より少しだけ力を入れていることです。

たとえば、こんな答え方があります。

「私が学生時代に力を入れたことは、感謝です。フードコートでお皿を下げる時、必ず中の人に聞こえるように『ごちそうさまでした』と言うようにしていました。大きなことを成し遂げた経験ではありませんが、こうした小さな感謝を徹底してきました。」

大した話ではないと思うかもしれません。ただ、毎日意識してやっていることなら、どれだけ深掘りされても自分の言葉で答えられます。

テーマの見つけ方は、1日の行動を書き出して、その中から「誰もがするわけではない」かつ「頻度が高い」行動を選ぶこと。人から見れば、それがその人の個性になります。

あとは「なぜそれをしているのか」を掘り下げておく。「なぜ感謝に力を入れたのですか?」と聞かれたら、こう返せます。

「感謝が、一番簡単に幸せになれる方法だと考えているからです。人に感謝を伝えると、相手以上に自分も気持ちよくなれます。」

こうしたテーマを2つほど持っておき、1社に話すのはそのうち1つに絞る。それで十分戦えます。

成果が出ていなくても、失敗していてもいい

日常の習慣でなくても、打ち込んだことはあるけれど成果が出なかった、という人もいるでしょう。それも十分ガクチカになります。

大切なのは、なぜ成果が出なかったのかを自分の言葉で語れること。失敗を正直に話せる学生は、盛った成功談よりも「素直な人だ」と受け取られます。

もう1つ気をつけたいのが、ガクチカの叩き台をAIに任せてしまうことです。自分の言葉で書いていない話には思いが乗らず、深掘りされた瞬間に詰まります。

まず自分で書き、AIは読みやすさや誤字のチェックに使う。編集者のような立ち位置で使うくらいがちょうどいいでしょう。

すごい経験を探すより、自分が本当に思い入れを持っていることを選ぶ。そして「なぜ」を徹底的に掘り下げる。それができれば、目立つ経験がなくても、評価してくれる会社は必ずあるはずです。