
農協は、農家が「儲かる農業」を実践するために重要な存在だ。業界のガリバーである農協は、農産物や肥料などの価格を左右し、農協との取引がない生産者の経営にも間接的に大きな影響を与える。農協と企業が切磋琢磨して、農家へのサービスなどを改善することが、農業所得の向上や農業の産業化につながるのだ。では、魅力的なサービスを農家に提供し、評価されている農協はどこだろうか。長期連載『儲かる農業 JA・豪農・アグリビジネス大激変』内の特集『【農家823人アンケート】農業“大淘汰”時代を生き抜くヒント』の本稿では、担い手農家が支持するJAランキング・全73農協を大公開する。(ダイヤモンド編集部副編集長 千本木啓文、データ分析 小海敬義)
■JAグループ役職員 働き方改革アンケートはこちら
https://forms.gle/fY1y6ed6rdT1TxfK8
「スーパー営農指導員」が大活躍する農協が上位に
改革派の組合長の下、支持率が急上昇した農協も!
全国に490ある農協は全体としては冬の時代にある。2025年度に税引き前損失を計上した農協は56JAに上り、前年の34JAから大幅に増えた。損失額の合計は、前年度の2.8倍の714億円に膨れ上がった。赤字農協が急増した要因は、金利の上昇によって時価が下がった債券の損切りを迫られるなど、金融(信用)事業が低収益化したためだ。
信用事業が苦しくなっているからこそ、農協がプロ農家からパートナーとして選ばれることが重要になる。組合員の高齢化などにより、今後も信用事業や共済(保険)事業が低迷することが予想される中で、農業関連事業で稼げるようにならなければ、農協は縮小再生産に陥りかねない。
そこで、ダイヤモンド編集部は、農家から選ばれ、冬の時代を生き抜く農協を明らかにするため、「JA支持率ランキング」を作成した。同ランキングは、担い手農家アンケート(下図参照)に回答した農家823人による農協への「支持度」と、財務データに基づく「経営健全度」という二つの物差しで総合的に農協を格付けしたものだ。
経営健全度は、減益が見込まれる信用事業や共済事業に依存せず、農協の本業である農業関連事業でしっかり稼いでいるかを重視して得点を算出した。
次ページでは、JA支持率ランキングを公開するとともに、上位の農協が農家から高評価を得ている理由を徹底解明し、農協が復活するための処方箋を示す。さらに、支持率が低迷している農協の要因を分析していく。








