写真はイメージです Photo:PIXTA
がん研有明病院で執刀していた筆者は、アメリカを横断して各地の医療機関を訪ねる武者修行に出た。そこで出会った医師たちが、ロボットを使い手術を短時間で済ませていることを知る。日本の繊細な手術と、米国の効率優先の手術を前に、筆者が悩んだ末に出した結論とは?※本稿は、外科医の石沢武彰『変革する手術「神の手」から「無侵襲」へ』(KADOKAWA)の一部を抜粋・編集したものです。
手術の世界を牽引してきた
アメリカに短期留学
2017年、僕は米国外科学会が母体である国際交流基金の奨学金に採用され、手術の世界を牽引してきたグレートな国家・アメリカに短期留学する機会を得た。
自主性が尊重されているところもアメリカらしい。米国側のメインホスト(僕の場合はコロラド大学)は指定されるのだが、それ以外は「どの施設に、どのくらいの期間、何をしに」訪問しても良い。逆に言うと、自分で選んで、ツテを頼り、アポをとらなくてはいけない。
僕は、心の赴くままに「今の自分が行ってみたい」5つの施設を選び、西から東に線でつないで旅程を立てた。
スタートにはカリフォルニア大学サンディエゴ校を選んだ。ここでは、僕が大学院時代から取り組んできた術中蛍光イメージング(編集部注/蛍光色素を用い、近赤外線カメラで血流や血管、がん組織、リンパ管などをリアルタイムに可視化する技術)開発の先駆者で、「国際蛍光ガイド手術研究会(ISFGS)」立ち上げ時からの友人であるマイク・ボーヴェットが面倒を見てくれた。







