写真:笠井信輔さんのインスタグラムより
抗がん剤治療を前に、フリーアナウンサーの笠井信輔さんが気にしていたのは、副作用による「脱毛」だった。大学時代から35年間ほぼ同じ髪型を貫き、生まれてから56年間一度も染めたことのない黒髪は、自慢の一つでもあった。どうせ抜けるなら、いっそ短く切ってしまおう。そう決意した笠井さんだったが、いざ散髪が始まると、なかなか思い切れない。闘病中の「散髪式」で何が起きたのか。※本稿は、フリーアナウンサーの笠井信輔『生きる力 がん寛解までの記録』(KADOKAWA)の一部を抜粋・編集したものです。
35年間同じ髪型だった私に
「脱毛」は一大事
抗がん剤治療の最大の悩みは「脱毛」だという話を聞いたことがあります。副作用で髪が抜けスキンヘッドになるというのは皆さんもよく知っているでしょう。職業柄、髪の毛のことはとても気になりました。
「いつから抜けはじめるんですか?」なんて、看護師さんによく聞いていました。
「人によってまちまちですね」
たしかにそうなのでしょう。でも驚いたのは、髪の毛があまり抜けない人もいるというのです。
髪型が大きくかわってしまう。というか、髪がなくなる。私にとってこれは一大事です。というのも、大学時代から35年間、私は同じ髪型を貫き通しているのです。
精神的なショックをなるべく受けずに現実と向き合うにはどうすればよいか?ブログに寄せられたコメントの中に「事前に散髪に行った」という人の体験談をいくつか見つけました。いつ抜けるかとびくびく待っているのではなく、自分から思い切って坊主頭にしてしまうという戦法です。
これだ!と思いました。運命に翻弄されるのではなく、迎え撃つ。自分で選択して前に進む方が性に合っています。







