酢、レモン、すだち、かぼすなどの酸味は、味を引き締めてくれます。焼き魚にしょうゆをたっぷりかける代わりに、レモンを搾る。そんな小さな工夫でも、塩分を減らせます。

 香味野菜や香辛料も強い味方です。ねぎ、しょうが、にんにく、みょうが、大葉、こしょう、七味唐辛子――こうした香りや刺激のある食材を使うと、薄味でもおいしく感じやすくなります。

 もうひとつの工夫は、調味料をかけすぎないことです。最初からたっぷりしょうゆやソースをかけるのではなく、味をみながら少しだけ使う。あるいは、表面に少量つけるようにすると、使う塩分を抑えやすくなります。

 減塩は、我慢して味を捨てることではありません。だしのうま味・酸味・香りを上手に使えば、無理なく続けることができます。

「かつお節」は
最強の減塩助っ人

 減塩に取り組みたいなら、まず「かつお節」を常備することをおすすめします。

 かつお節に含まれるイノシン酸は、昆布のグルタミン酸と組み合わせると、うま味が数倍に増幅されます。この「うま味の相乗効果」を活用すれば、塩分を控えても満足感のある味に仕上がります。

 使い方も簡単です。

・豆腐にかつお節+少量のしょうゆ → しょうゆの量が半分以下でも十分おいしい
・味噌汁に昆布だし+かつお節 → 味噌を減らしてもコクが出る
・冷奴にかつお節+ポン酢しょうゆ → 酸味×うま味で塩分激減

 かつお節は1袋100円前後から購入できます。これほど手軽で効果的な減塩アイテムは、なかなかありません。

 うま味を制する者は、減塩を制す――まずは今日の食卓に「かつお節」を1袋、プラスしてみてください。

 減塩は「我慢の料理」ではありません。だしのうま味・酸味・香り――この3つを味方につければ、おいしさはむしろ倍増です。

 血圧を守るための習慣は、毎日の食卓を少し変えるだけで、十分に始められるのです。