期待ハズレの答えを修正、修正…AIを使ったのに「仕事が遅くなる人」が伝え忘れている“一言”写真はイメージです Photo:PIXTA

頭の良さは、生まれつきの能力だけで決まるものではありません。学び方を変えれば、頭の使い方は何歳からでも変えられます。必要なのは、脳の性質に合った学び方を知ることです。その具体的な方法を『頭のいい人が習慣にしている 学び方の戦略』(アスコム)から一部抜粋してご紹介します。今回のテーマは「AIの使いこなし方」。「AIに頼りすぎると、人間は学ばなくなる」と思っている人がいるかもしれませんが、決してそうではありません。AIに送る依頼文(プロンプト)を練り上げる作業は、思考力のトレーニングになるのです。(言語学者・明治大学教授 堀田秀吾)

「やってほしくないこと」を
伝えないと、AIは自由に動く

 AIに依頼を出したら、期待と全然違う文章が返ってきた。専門用語だらけだった。長すぎて使えなかった。事実かどうか確認できないことが書いてあった。修正するたびに似たような問題が繰り返される。

 この場合、問題はAIの性能ではなく、依頼の設計にあります。AIへの依頼では、してほしいことだけでなく、「制約と禁止事項」を先に示すことが重要です。

 とくに「やってほしくないこと」を明示していないケースで、期待とのズレが起こりやすいので注意しましょう。

期待ハズレの答えを修正、修正…AIを使ったのに「仕事が遅くなる人」が伝え忘れている“一言”出典:『頭のいい人が習慣にしている学び方の戦略』
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 人間が「やってほしいこと」だけを伝えてしまう理由について、プリンストン大学のカーネマンは、人間の思考の2つの働き方から論じました。

 1つは高速で直感的に動く思考で、もう1つは時間をかけて意識的に考える思考です。

 ノーベル経済学賞を受賞したカーネマンの研究が明らかにしたのは、私たちの判断の多くが前者に支配されているという事実です。