整備中の車とタイヤを運ぶロボット写真はイメージです Photo:PIXTA

「段ボールの上で寝泊まりできること」――。日本の若手起業家が掲げる採用条件には、思わず目を疑うような一文がある。24歳と26歳の創業者が自己資金40億円を投じたロボット開発会社「Highlanders」だ。投資家の藤野英人氏が注目するのは、ロボット技術だけではない。日本から世界を変える巨大企業が生まれる可能性だ。※本稿は、投資家の藤野英人『「日経平均10万円」時代に備えろ』(日経ビジネス人文庫)の一部を抜粋・編集したものです。

GAFAMから飛び出す人材が
次の巨大企業を生む?

 私は、新興企業がこれからどんどん台頭してくる未来をかなり強く確信しています。なぜなら、挑戦者は次々に現れてくるということを知っているからです。

 たとえばアメリカでは、長らくGAFAM(編集部注/Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoftの頭文字)と呼ばれる巨大IT企業が株式市場を牽引してきました。

 しかし足元では、オープンAIやアンソロピックのようなAI企業の存在感が急速に高まっています。そしてその裏で何が起きているのかといえば、GAFAMの優秀な人たちが次々に会社を飛び出して起業しているのです。

 いまはまだ広く名前を知られていない30代、40代の「天才」は、GAFAMの中には山ほどいます。おそらく彼らの中から、10年後にGAFAMの創業者たちのような知名度を持つ人が現れてくるでしょう。

 私の友人にグローバルでスタートアップに投資している投資家がいますが、彼はこう言っています。

「今はカンブリア紀のように新しい生命体が次々に出てくる雰囲気がある。次の世界がまさにつくられようとしている」

 現在の株式市場について、「AIバブルだ」と言う人もいます。確かに、バブルかそうでないかといえば、かなり「バブルっぽい空気」があることは否定できませんし、今後どこかで大きな調整が起きる可能性もあるでしょう。