中国のスターバックスコーヒーが導入した「座るなら注文」という新ルールが中国で大きな論争を巻き起こした Photo:PIXTA
飲食店で座る前に注文する――日本ではごく普通に見えるルールが、中国のスターバックスでは大論争になった。中国特有の事情から、カフェ文化と都市生活の変化を読み解く。(日中福祉プランニング代表 王 青)
「注文必須」がなぜ大論争?
中国スタバで起きた異変
2026年10月22日から、スターバックス(以下、スタバ)は中国全土の店舗で、座席を利用する人に商品の購入を求める新しいルールを導入した。
これが、中国社会で大きな反響を呼び、SNSで賛否両論が巻き起こった。
日本では、カフェの席を利用するなら何か注文するのが一般的だろう。だが、中国ではなぜ、このルールをめぐって議論が白熱しているのか。
新ルールの導入後「ここはスターバックスの営業スペースです。ご着席の際は商品をご購入ください」と書かれた案内プレートが店内や屋外のテーブルに置かれるようになった。
ただし、商品を購入した顧客については、着席時間に制限はない。コーヒー1杯を注文すれば、一日中店内に滞在して仕事をすることも可能だ。
一方、商品を購入していない人に対しては、混雑する時間帯には店員が丁寧に注文を促す。ただし、混雑していない時間帯には比較的柔軟に対応する方針だという。
妊婦や身体の不自由な人、雨宿りのために立ち寄った人など、一時的に休憩が必要な人への配慮も続ける。店舗によっては、お湯も無料で提供している。
筆者は、商業施設として当然のルールを明確にしながら、困っている人への気配りも忘れない、合理的な取り組みだと感じた。
では、新ルールの導入に至るまでに何が起きていたのか。中国のスタバで起きた出来事と、変化する経営環境を見ていこう。







