郭さんは担当の行政書士を通じて、当局に不許可となった理由を尋ねた。返ってきた答えは、耳を疑うものだった。

「申請書類に記載された営業時間と、店のホームページに掲載された営業時間が一致していない」
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 郭さんが慌ててホームページを確認すると、確かに定休日である日曜日の記載が抜けていた。​

 実は、そのホームページは、長男が父親の仕事を少しでも応援したいと、少し前にAIを使って作成したものだった。​まさか、こんなことを理由にビザの更新が不許可になるとは、だれも想像できなかった。

 筆者は、以前の記事ででもお伝えしたように、在留資格の更新条件を厳格にすることは、一部の実態のない会社や不正な申請を排除するに異論がない。

 しかし、実際に事業を営み、雇用を生み、税金を納め、地域社会に根を下ろし、真面目に生きている人まで巻き込むと、その人と家族へのダメージが計り知れない。

 さらに、在留資格の更新が叶わなかった人に対する「30日以内の国外退去」という規定もあまりに無慈悲である。

 家財の整理、子供の学校の手続き、成すべきことは山積みだ。「荷物を片付けて出て行きなさい」とは、その家族全員が日本で必死に努力して築き上げてきた平穏な生活を奪い、家族の未来を狂わせるものである。あまり冷酷で理不尽だ。

「もし自分がホームページを作らなければ、こんな結果にはならなかったのではないか」と長男は自身を責める日が続いた。

 父親の力になりたいという善意が、在留不許可につながったと苦しむ長男の姿は、家族にとってもつらいものだった。​

退去直前、店に起きた異変
「日本人に感謝」のワケ

 日本を出るカウントダウンの数週間は、郭さんにとって「一生忘れることができない」という。

 それは、悲しみだけの記憶ではなかった。​むしろ、周囲の日本人たちの優しさに、何度も胸を打たれた日々だった。
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 郭さんが間もなく日本を離れると知ると、常連客たちは同僚や友人を連れて次々と店に駆けつけた。​まるで、残された時間を少しでも長く郭さんと共有しようとしているかのようだった。​

 あるお客さんは、別れを惜しみながらこう語った。