データが命!新キャラ・福山のような
取引相手や上司を落とすには

 半沢つぶしのために、大和田常務や岸川部長が送りこんだ刺客・福山が今回は新キャラとして登場しました。

 福山は常にPADを操作しながら人と話をするような男です。画面に出された数字がすべてで、相手の顔さえろくに見ようとしない。人情派の半沢とはまさに正反対の人物です。

 ビジネスの現場には、福山ほどじゃないにしても、こういう「数字、データ至上主義」という人がいます

 その一方で、感情主義の人もいます。データや数字ではなく、感情をゆさぶるストーリーや写真を好むタイプの人たちです。

 実は、拙書『一瞬でYESを引き出す心理戦略。』発売時、私は書かれた言葉とデザインが違う2つの帯を作り、書店で同条件のもと売った場合どちらのほうが売れるのか、という出版業界初の実験を行いました。

 片方の帯には数字(データ)を大きく打ち出し、もう片方の帯には人の感情を動かすような言葉をたくさん散りばめておきました。

 実験の結果、「感情で動く」人向けに作った帯のほうが多く売れたのです。第8話の半沢VS福山の戦いでも、結果的に人情派の半沢が「ばかかーっ!」の福山に勝ったのですから、世の中には「感情主義」タイプの人のほうが多いのかもしれません。

 この2つのタイプを見極めると、実は交渉の現場やプレゼンの場を非常に優位に進めることができるのです。

 なぜなら、相手がデータ主義か、感情主義かを見極めることができると、プレゼンの資料や企画書を相手の好みに合わせて作ることができ、企画書に注目してくれる確率が高くなるからです。

 ただし、初対面や相手のタイプがまだわからない場合、どんな企画書や資料を作ればいいのか、非常に迷うところでしょう。

 そこで、相手に注目してもらえる企画書の作り方を最後にご紹介します。