暗記リストに答えがないときの対処法

 ここまでの計算を、「少し難しいな」と感じる人もいるかもしれません。
 それも当然です。
 こうした計算は、書いてみれば簡単ですが、いきなり頭でやれと言われると、焦ってしまうものだからです。

 「落ち着いて考えればできるのに……」という計算を、すばやくできるようにするには、慣れることにつきます。
 安易に電卓を使ったり紙に書くことをやめて、まず、頭で計算を試みるクセをつけてください。何度か試みるうちに、案外できることがわかってきますし、計算のスピードもどんどん上がっていきます。

 また、「今回の例では暗記リストが役立ったけど、リストに載ってない分数になったら%に変換できないよ」という声もあるでしょう。おっしゃる通りです。
 暗記リストの分数は汎用性の高いものですが、このリストが使えないケースはたくさんあります。
 そんなときは、黙っていればいいのです。
計算できなければ黙っている、計算できたらさも自然な感じでパッと言う。
暗算選手権ではなく、あくまでビジネスで一目置かれるための手段なのですから、できるときだけアピールすれば十分です。

 今日の割合計算のポイントは、小数の計算ではなく分数の計算に持ちこんで暗算することでした。
分数計算にもちこむことと、分数と小数の変換を覚えているだけで割合の暗算をスムーズにすることができます。いずれも小学校の算数で習うとても簡単な計算を使ったテクニックです。

 このような、簡単で、ちょっとしたコツさえ覚えれば、すぐに使える34個のテクニックを『ビジネスで差がつく計算力の鍛え方―-「アイツは数字に強い」と言われる34のテクニック』では紹介しています。
 頭の体操感覚で、楽しみながら計算力をアップしたいという方は、ご覧になってみてください。

  ※次回は、10月4日(金)掲載です。


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