20代のときには、冠婚葬祭といえば結婚式がほとんどだったが、30代の半ばになると、喪服を着る機会が多くなっているように感じる。
20代、30代の死因1位が自殺であるのに対して、40代以降から80代まではがんなど悪性新生物が死因1位。とはいえ、30代でも2位、20代でも3位になるなど、がんは決して他人事ではない。
がんを発生しやすい因子としては、食生活や喫煙がよく言われるが、その他にアルコールなどがあげられる。こうしてみると、すべて口を経るもので、だからこそ口にするものが大事なのだと思わされる。
さらに、日本では、がんで亡くなる人の約55%が消化器のがんで命を落としている。がんの中ではもっとも食生活との関係性が高いものとなるが、がんに限らず、あらゆる病気に対するリスクを下げるためには、最低限守るべき食生活のレベル、というのはあるだろう。
がん予防14のポイント
あなたはいくつ実践できているか
たとえば、アルコールの飲みすぎが危険因子となるのは口腔・咽頭がん、食道がん、肝臓がん、塩辛い食べ物が危険因子となりうるのは鼻咽頭がんや胃がん。動物性脂肪のとりすぎは、大腸がんや乳がんなどの危険因子となりうる。特に、部位別の死亡率をみると、女性では1位に、男性では3位にあがっている大腸がんは、男女ともに増加傾向にあり、欧米化した高脂肪食との関係がいわれている。
高脂肪食な上に野菜不足になりがちな男性も、ダイエットで穀類の量を極端に控えてしまう女性も…。食物繊維が不足して排便がスムーズにいかず、便が長い時間腸内にとどまれば、それだけ大腸に負担がかかってしまう。便秘というと、不快感はあっても、「たかが便秘」と市販の便秘薬などで調整してしまう人は少なくないが、定期的な排便がなければ、食生活を見直すべきときだ。
危険因子になるものとして、喫煙やお酒の飲みすぎなどは広く知られている。がんのリスクを下げるためには、野菜や果物などビタミン不足にならないことが大事だが、野菜好きな喫煙者や飲兵衛、というのもあまりピンとこない。